パイレーツの超有望右腕スキーンズがメジャー初勝利 6回無安打無失点&7者連続含む11奪三振の圧巻投球

[ 2024年5月18日 05:28 ]

ナ・リーグ   パイレーツ9-3カブス ( 2024年5月17日    シカゴ )

6回を無安打、1四球に抑えたパイレーツ・スキーンズ
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 2023年ドラフト1巡目(全体1位)で指名されたパイレーツの超有望株ポール・スキーンズ投手(21)が17日(日本時間18日)、敵地シカゴでのカブス戦で今季2度目の先発マウンドに登り、メジャー初勝利を挙げた。

 初回先頭から7者連続三振を奪うなど序盤から飛ばしに飛ばし、6回を投げ、5回に1四球を与えただけの無安打、無失点と完璧な投球を披露した。

 スキーンズは初回、先頭のトークマンを100・3マイル(約161・4キロ)速球で空振り三振に切って落とすと、2番・ハップは100・1マイル(約161・1キロ)直球で見逃し三振、3番・ベリンジャーからも100・3マイル(約161・4キロ)速球で空振り三振を奪った。

 2回もモレル、ブッシュから連続三振を奪い、6番・マストロブオニに対してはこの日最速の101・2マイル(約162・8キロ)速球で見逃し三振に切って落とした。3回の先頭・マドリガルからも空振り三振を奪って、しめて7者連続三振。100マイル(約160・9キロ)超の速球は実に12球を数えるなど、「Fireballing right―hander(火の玉右腕)」と称される剛腕が、その実力を存分に見せつけた。

 スキーンズは5回1死まで完全投球を続けたが、続く5番・ブッシュに四球を与えて完全試合はならず。それでも、さらに後続を抑え続け、6回で1四球を与えただけの無安打投球に11奪三振のおまけまでつけた。打線からは8点の援護を受け、降板後にはベンチで笑顔。デビュー2戦目にして手にしたメジャー初勝利に喜びを爆発させた。

 初回先頭からの7連続三振は球団新記録で、新人投手としては14年にジェイコブ・デグロム(レンジャーズ)がマークした8連続三振に次ぐメジャー2位の記録となった。また、メジャー全体でも初回からの7連続奪三振は5番目の最長記録。デビュー2戦での計18奪三振は1907年にニック・マドックスが記録して以来、117年ぶりに球団記録に並んだ。 さらに、投本間が18・44メートルとなった1893年以降、新人投手が1試合で10奪三振、無安打を達成するのは史上5人目の快挙。まさに記録づくめの快投だった。

 スキーンズはパイレーツに入団した際の契約金920万ドル(約14億3500万円)はドラフト選手の史上最高額。大リーグ公式サイトのプロスペクト(有望株)ランキングは3位で、投手としては堂々の1位だった。デビュー登板となった11日(同12日)のカブス戦では、2015年のスタットキャスト導入後の球団最速記録となる101.9マイル(約163.9キロ)速球で度肝を抜いたが、4回0/3を6安打3失点で勝ち負けは付かなかった。同じカブスを相手にリベンジも果たすメジャー初勝利だった。

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