×

吉田29日出陣 カレリン超えV13必ず!

[ 2012年9月29日 06:00 ]

計量を終え、報道陣の求めに応じポーズをとる吉田沙保里

レスリング女子世界選手権第1日

(9月27日 カナダ・ストラスコナカウンティ)
 開幕し、28日(日本時間29日)の第2日に出場する55キロ級の吉田沙保里(29=ALSOK)は計量と組み合わせ抽選に臨んだ。ライバルたちは五輪後で出場を回避したためエントリーはわずか17人で、目立ったライバルは不在。さらに計量は、リミットに近い54・9キロで一発パスし、世界V13がはっきりと見えてきた。五輪非実施の3階級が行われた初日は、67キロ級で井上佳子(24=クリナップ)が銅メダルを獲得した。

 風向きは女王の背中を押している。28日の計量で確定した55キロ級の最終エントリー。ロンドン五輪決勝を争った地元カナダのバービークも、5月のW杯で苦杯を喫したジョロボワ(ロシア)もいない。最も大きなタイトルホルダーは今年の欧州選手権を制したシニシン(ウクライナ)くらい。そのシニシンと対戦する準決勝まで敵は不在だ。

 ロンドン五輪後の多忙で練習不足は自ら認めるが、調整は完璧だった。28日もチームとともに約1時間の練習。栄和人監督は「計量の日に練習をするのは初めてじゃないか。動きがいい」とほくそ笑む。もともと減量の必要はなく、これまでの大会での計量は53キロ台だったが、この日はリミットに近い54・9キロと申し分のない数字も出た。

 それでも「こういう時こそ足をすくわれないようにしないと」という吉田に油断はない。世界V13だけでなく、世界選手権の連覇、世界大会での連勝と3つの記録でアレクサンドル・カレリン氏(ロシア)を超えるチャンスをうかがう女王は「それを達成するために、ここにきた。周囲を心配させないで勝ちたい」と表情を引き締めた。

続きを表示

2012年9月29日のニュース