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【浜田剛史 我が道24】「ウッウッウッ」王者がうめく 勝負に出てボディー中心に攻めて

[ 2026年1月25日 07:00 ]

初回終了1秒前、王者をキャンパスに沈めた
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 ●ゴング

 最初に打った左ストレートが、アルレドンドの胸に当たり、効いた、と思いました。胸はボディーとは違う痛さで、息が止まりますからね。すぐにロープに詰めて連打すると、「ウッウッウッ」と言ってました。

 ●左アッパー

 ただ、ガードを固めて長い距離から打ってくると思っていたアルレドンドが、近い距離で打ってきたのは、想定外でした。

 オレが距離を詰める時に、左フックを合わせてくる。それだけでなく、予想もしていなかった左アッパーも打ってきた。これは難しかった。アッパーは軌道も角度も違うから、よけにくい。

 ●開始30秒

 左フックをカウンターで食らって、バランスを崩し、ロープの外に頭が出た。アルレドンドは中間距離、長い距離のタイミングが抜群だと思ってたら、ショートパンチもうまかった。しかも、ガードを固めず、打ってくる。ちょっと想定とは違うと思いましたね。

 ●丸太ん棒

 ただ、ブロックがないので、ロープに詰めると、打ち返してくるときにオレのボディーも当たる。「ウッウッウッ」。効いてるわけです。それでも、アルレドンドのパンチは丸太ん棒のようだった。ああ、これは長くは持たない、3、4ラウンドまではいかないと。

 ●40~52秒

 オレは踏み込み方を微妙に変えて出入りしながら、40秒に右ボディーを当てた。アルレドンドがキャンバスに左手をつく。レフェリーは流したけど、これは効いてバランスを崩したと思いますよ。

 でも46秒、今度はアルレドンドの左フック。脳天まで響きました。効きゃしないですよ、オレは打たれ強いから。52秒、オレはロープに詰めてボディーにパンチを集中。アルレドンドも左フックを当ててきましたね。

 ●1分36秒の転機

 その後も、踏み込むスピードを意識しながら攻め、右フックを当てた。接近戦。1分36秒でしたね。ロープに詰めたときに左フックをもらい、オレはまたバランスを崩してロープから頭を出した。

 よし、今、勝負と、このときに決めた。この展開は、相手も勝負してきている。オレも3、4ラウンドじゃなく、初回勝負。相手もキツいはずだと。

 ●1分55秒~2分26秒

 勝負に出たオレは、アルレドンドをロープから逃がさないため、細かく足を動かしながら、ボディーを中心に攻めた。相手の胸に頭を付けて打つのは、体で覚えるぐらい練習してきた。頭を付けると相手の体を起こし、前に押せる。ただ、前かがみなので、左アッパーを受けやすい。何をやっても、リスクはあるんですよ。

 オレがボディーを打つと、アルレドンドが「ウッウッウッ」。でも、打ち返してくる。ショートパンチも本当に、威力があった。

 ◇浜田 剛史(はまだ・つよし)1960年(昭35)11月29日生まれ、沖縄県出身の65歳。沖縄水産高で高校総体王者。帝拳ジムからプロデビューし、84年12月に日本、85年7月に東洋太平洋のライト級王座を獲得。86年7月にレネ・アルレドンド(メキシコ)を衝撃的な初回KOで破り、WBC世界スーパーライト級王座を獲得した。戦績は24戦21勝19KO2敗1無効試合。現在は帝拳ジム代表。

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