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米スポーツドクター「解決策になるとは思えない」 2選手のリング禍を受けたJBCの対策に厳しく言及

[ 2025年8月13日 06:05 ]

神足茂利さん
Photo By スポニチ

 米国のスポーツドクターでYouTube登録者80万人以上のブライアン・スッター氏が12日までに自身のYouTubeチャンネルを更新。同一大会で2人のプロボクサーが亡くなったことについて言及した。

 2日に東京・後楽園ホールで行われた興行で、神足茂利選手(M・T)と浦川大将選手(帝拳)が試合後、急性硬膜下血腫のため開頭手術を受け、ともに死去した。

 このリング禍を受けてJBC(日本ボクシングコミッション)は国内の世界戦以外のタイトル戦は全て10回戦への変更を発表。さらにJBCとJPBA(日本プロボクシング協会)は緊急対策委員会を開いて、主な対応策として「過度な水抜き減量防止」、「ジムでの管理を徹底」、「医療体制強化」の3点を挙げた。

 スッター氏は自身のYouTubeチャンネルで「同一大会でボクサー2人が死亡―日本のボクシング界の悲劇を医師が解説」と題して動画を投稿した。

 JBCが発表したタイトル戦を12回戦から10回戦に短縮したことについて「正直、私にはこれが解決策になるとは思えません」と厳しい意見を口にした。

 「強力なパンチ1発で硬膜下血腫を引き起こす可能性はあります。当然、ダメージの積み重ねも原因にもなり得ます。本当にリスクを最小化したいなら“1R制”にすべきでしょう。10Rと12Rでは大きな違いはない。安全強化のための対応なのは理解できますが、問題解決には至らないでしょう」と説明した。

 そして神足茂利さんの兄が、X(旧ツイッター)で後楽園ホールでの現場対応問題について投稿していた。スッター氏は「これを機に、緊急医療体制への見直しが検討されることを祈っています」と言及した。

 硬膜下血腫は「とにかく1分、1秒が命取りになる」という。「基本、手術は必須ですが、一時的に脳内血圧を下げる薬が役立つかもしれない。この事故を機に、改善点に気が付けることもある。リングドクターの対応に問題があったようには見えませんでしたが、今後のJBC管轄全ての興行、会場における緊急医療体制の見直し、救急車、救急隊員の動線、病院搬送までの流れ等を検討していただきたく思う」と補足した。

 そして「2選手のご遺族、ご友人の皆さま、心よりお悔やみ申し上げます」と追悼した。

 「同様な事故が今後も世界中で起こる可能性はありますが…せめても今回の一件が事故対応の改善に繋がることを祈っています。我々に出来ることは、悲劇からの学びを、将来に活かすことです」とコメントを残した。

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