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元高校8冠・荒本一成が完全復活のアジア大会内定 五輪代表の森脇唯人を5―0撃破

[ 2023年2月26日 18:08 ]

アマチュアボクシング 杭州アジア大会代表選考会最終日 ( 2023年2月26日    藤沢市・神奈川県立スポーツセンター )

<アマチュアボクシング 杭州アジア大会代表選考会最終日>荒本一成(撮影・島崎忠彦)
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 24年パリ五輪大陸予選を兼ねる9月の杭州(中国)アジア大会代表を懸けたプレーオフが行われ、男子80キロ級は昨年の全日本選手権75キロ級覇者の荒本一成(23=SEBE)が同80キロ級優勝で東京五輪ミドル級代表の森脇唯人(26=自衛隊)に判定5―0で勝ち、2大会連続の代表に内定した。

 国内重量級の第一人者・森脇を荒本が公式戦初対決で撃破した。サイズで勝る相手のジャブやストレートをかいくぐり、カウンターの右ストレートや左フックをヒット。1回を5―0で取って勢いづき、前に出てきた森脇との打ち合いでも譲らなかった。「メチャクチャ強いと言われていた森脇さんに、最強の挑戦者として挑んだ。向こうの方が緊張してるんやろなと思ったので、今回は自分の方が気楽にいって食ってやろうと挑んだのがよかった」。互いの家を行き来して風呂に入るなどプライベートから仲が良いが、昨年11月の全日本選手権後はあえて連絡を取らず、日大2年時のスパーリング以来という手合わせに挑んだ。「1回やってみたかったし、あの人だからこそ楽しめた。よく“どっちが強い”と聞かれて“食う量なら俺の方が圧倒的に食います”とかごまかしていたんですけど、今回ようやく、勝てましたと報告できる」と感慨にふけった。

 奈良・王寺工時代、現在プロで3戦全勝3KOの今永虎雅(23=大橋)とともに史上初の高校8冠を達成。日大1年時には18年ジャカルタ(インドネシア)アジア大会にウエルター級で出場した。3年時はコロナ禍、4年時は両膝を手術して全国大会で結果を残せなかったが、卒業後は地元・奈良の企業のサポートを受けるなど「プロのアマチュア選手」として活動。午前中は大学、午後は帝拳ジムで練習を重ね、昨年は全日本社会人、国体、全日本選手権と無敗で復活を果たした。

 最後に国際大会に出場したのは5年前のアジア大会。「あれ以降エリートの国際大会に出ていなかった。2大会連続で出られる縁がある大きな大会。しっかり仕上げて、五輪出場権を必ず勝ち取りたい」と意気込んだ。

 杭州アジア大会代表は以下のとおり。

 ▽男子51キロ級 坪井智也(自衛隊)

 ▽同57キロ級 原田周大(専大)

 ▽同63・5キロ級 秋山佑汰(自衛隊)

 ▽同71キロ級 岡澤セオン(INSPA)

 ▽同80キロ級 荒本一成(SEBE)

 ▽女子50キロ級 並木月海(自衛隊)

 ▽同54キロ級 木下鈴花(日体大)

 ▽同57キロ級 吉澤颯希(日体大)

 ▽同60キロ級 田口綾華(自衛隊)

 ▽同66キロ級 鬼頭茉衣(カネヨシ)

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