×

那須川天心 名門・帝拳ジムから4月プロボクシングデビューへ ジム関係者「3年あれば世界王者」

[ 2023年1月16日 05:05 ]

ボクシング転向について投稿した那須川天心(本人インスタグラムから)

 “キックボクシング界の神童”那須川天心(24)が15日、自身のSNSを更新し、帝拳ジムからプロボクシングデビューを目指すと正式表明した。既に昨年11月には米ロサンゼルスでスパーリング合宿を行っており、近日中に会見を開くことも報告した。

 関係者によると、プロテストは6回戦が可能なB級を受験し、デビュー戦は4月上旬の首都圏開催が有力。対戦相手は外国人選手を予定しており、今月中に発表の見通し。その後は再び米国合宿でデビュー戦に備える。

 那須川は昨年6月19日、東京ドームに5万6399人を集めた「THE MATCH」で元K―1王者・武尊(31)から左フックでダウンを奪う判定勝ちでキックボクシングを“卒業”。かねてボクシング転向を公言し、昨秋から帝拳ジムで練習を行っていた。

 1946年(昭21)8月創設の帝拳ジムは大場政夫、浜田剛史、西岡利晃、山中慎介、村田諒太ら国内最多の日本人世界王者11人を輩出。世界的プロモーター、本田明彦会長のマッチメークで世界戦が実現しやすい環境にある。選手をじっくり育てる方針でも知られるが、ジム関係者は「(通常の)3倍のスピードで成長している。3年あれば間違いなく世界王者になれるが、遅いと言われるかもしれない」と常識が通用しないほどの才能と吸収力を絶賛した。

 階級はスーパーバンタム級(制限体重55・3キロ)かバンタム級(同53・5キロ)が濃厚。スーパーバンタム級では今年、4団体統一世界バンタム級王者・井上尚弥(29=大橋)が4階級制覇を狙う。東洋太平洋王者は那須川と同じキックから転向した武居由樹(26=同)だが、世界挑戦のためバンタム級に下げる可能性もある。

 ◇那須川 天心(なすかわ・てんしん)1998年(平10)8月18日生まれ、千葉県松戸市出身の24歳。5歳で極真空手を始め、小6でキックボクシングへ転向。14年7月にRISEでプロデビューし、バンタム級とフェザー級で2階級制覇。キックボクシング42戦全勝(28KO)、総合格闘技4戦全勝(3KO)、ミックスルール1戦全勝(1KO)。18年大みそか、エキシビションで元5階級制覇王者フロイド・メイウェザー(米国)に1回TKOで敗れた。身長、リーチともに1メートル65のサウスポー。

続きを表示

この記事のフォト

2023年1月16日のニュース