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JBC体制変更は不回避 日本プロボクシング協会から“最後通牒”

[ 2022年8月24日 04:30 ]

14日に対戦した皇治(奥)とヒロキング
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 全国のジム会長らで構成される日本プロボクシング協会(JPBA)が、国内統括団体の日本ボクシングコミッション(JBC)に“最後通牒”を突きつけた。23日に開いた合同実行委員会で、不手際続きのJBCへの批判が噴出し、体質が変わらない組織への協力はできないと不信感を表明。JBCは早急に理事会を開いて対応を協議する予定だが、事実上の体制変更要求に組織改革は避けられない事態となった。

 財政難で今年3月に解散を発表したJBCは6月、支援企業から寄付が得られたとして法人の継続を決議。永田有平理事長と浦谷信彰執行理事が退任し、東京ドーム顧問の萩原実氏が理事長に就任したが、成富毅事務局長ら事務局の体制はほぼ変わらなかった。その状況で、今月14日に元世界3階級制覇王者・亀田興毅氏が大阪市で主催した興行後に、現役ボクサーのヒロキング(福重浩輝、KWORLD3)と総合格闘家の皇治がエキシビションで対戦。同日に神戸市で行われた興行では元WBO世界ミニマム級王者・山中竜也(真正)が予定していた10回戦が8回で“打ち切り”となっていた。

 JBCライセンス所持者の格闘技イベント参加はルール違反のためJPBAは異議を申し立てたが、JBCは亀田氏側の開催申請に対して適切な指導を行えずにイベントを容認する結果となり、ヒロキングらへの処分に関する方針も未定。“打ち切り”に関しては当初の8回戦から10回戦への変更通知を事務局が見逃すミスをしており、主催した真正ジムと判定負けしたフィリピン選手側が抗議。実行委員会でJBCが謝罪していた。

 実行委員会ではJPBAのセレス小林会長が、失態を重ねるJBCに選手の健康管理を任せられないとの懸念を表明。JPBA側からJBCを批判する声が相次ぎ、6月からの体制を相手に続けてきた協力関係の対話をストップさせる姿勢を示した。会合後、ある協会幹部は「JBCの中身は全く変わっていない」と吐き捨てた。JBCの成富事務局長は2つの問題とは別に、理事会を開いてJPBAへの対応も急ぎたいとしたが、責任に関しては「自分だけで決められるものではない」と出身の東京ドームの判断を仰ぐ考えを明かした。

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2022年8月24日のニュース