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元世界王者・山中竜の10回戦“8回打ち切り問題”でJBCが謝罪 対戦の両陣営から抗議

[ 2022年8月23日 22:28 ]

今年3月、約3年8カ月ぶりの試合を5回TKO勝利で飾った山中竜也(右)
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 プロボクシング元WBO世界ミニマム級王者・山中竜也(27=真正)が戦うはずだった10回戦が“8回打ち切り”となった件で、日本ボクシングコミッション(JBC)が謝罪した。JBCの成富毅事務局長が23日、都内で開かれた日本プロボクシング協会(JPBA)との実行委員会で謝罪したことを明らかにした。

 硬膜下血腫による一時引退から現役復帰した山中は今月14日、神戸市立中央体育館で行われた興行でWBC世界フライ級15位のジョナサン・タコニン(35=フィリピン)とのノンタイトル戦に3―0で判定勝ちした。興行を主催した真正ジムの山下正人会長によると、最初は8回戦で申請したものの、その後10回戦への変更を複数回にわたりJBCへ通知。しかし、JBCが作成した公式対戦表は8回戦のままで、試合でもレフェリーが8回の開始前にラストラウンドと告げた。公式パンフレットには10回戦と表記され、10回までを計算して戦っていた山中陣営は慌てたが、試合は8回を終えて終了となっていた。

 成富事務局長によるとJBC関西事務局が10回戦への変更要請を把握しておらず、当日までに何度も機会があったはずのチェックも怠っていたという。“打ち切り”に関しては真正ジムに加え、10回戦と認識して試合に臨み、9回以降に逆転勝ちする可能性があったフィリピン側も抗議文を提出。関係者によると、ノーコンテスト扱いとなってもおかしくないほどのミスだという。山下会長は謝罪があったことを認め、試合の扱いなど今後についてはJBCの対応待ちと明かした。成富事務局長は「基本的なことができていなかった」と話し、関係者を処分する可能性については「JBC職員なので」と規定に則って対処する方針を示した。

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2022年8月23日のニュース