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大橋会長の誕生日にフェニックスバトル初開催 再起の中嶋一輝&桑原拓「勝利贈る」

[ 2022年3月7日 16:04 ]

8日に57歳の誕生日を迎える大橋秀行会長(中)は、当日の興行でメインを務める中嶋一輝(右)とセミファイナルに登場する桑原拓(左)と肩を組んで笑顔
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 大橋ジムが主催するプロボクシング興業「第86回フェニックスバトル」(8日、後楽園ホール)の前日計量は7日、東京都文京区の日本ボクシングコミッション事務局で行われ、5試合に出場する10選手全員が一発クリアした。

 試合が行われる8日はWBC、WBAの両団体で世界ミニマム級王者となった大橋秀行会長の57歳の誕生日。1992年2月に大橋ジムを設立し、井上尚弥ら男女5人の世界王者を育て、今年で28周年を迎えたが、86回を数える主催興行を会長自身の誕生日に開催するのは初めてという。

 メインを務めるのは前東洋太平洋バンタム級王者の中嶋一輝(28=大橋)。昨年10月に元王者の栗原慶太(一力)に2回TKO負けを喫し、王座から陥落した中嶋は56キロ契約8回戦で川島翔平(30=真正)と対戦する。55.7キロで計量をパスした中嶋は階級を上げたこともあり、「調整はめちゃくちゃ順調」と強調。今回は5カ月ぶりの再起戦だが、「自分のためというより会長のために勝つという気持ち」と必勝を誓った。

 セミファイナルのフライ級8回戦では日本同級12位の桑原拓(26=大橋)が久野喬(29=スターロード)と対戦。桑原は昨年7月に同級王者ユーリ阿久井政悟(倉敷守安)に10回TKO負けして以来、8カ月ぶりの再起戦となる。前日計量をフライ級リミットより10グラム軽い50.7キロでパスした桑原は「試合の日程を聞いた時、すぐ“会長の誕生日じゃね”と思った。バースデー勝利をプレゼントします」と意気込んだ。

 大橋会長は「誕生日とか関係なく、練習でやってきたことを全力で出してほしいね」と期待。今年1年については「重要な1年になる。ビッグマッチもあるし、興行も続く、健康に気をつけて頑張りたい」と話した。

 大橋会長にとって3月8日は誕生日であると同時に悲しい思い出の日でもある。ジムの教え子・富久信介さん(享年17)が犠牲になった日比谷線脱線事故が起きたのが2000年3月8日だった。「13回忌までは毎年、お線香をあげに行っていた」そうで、周囲からの誕生祝いも固辞していたという。それから10年が過ぎ、初めて誕生日に興行を開催する。

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2022年3月7日のニュース