福原 V1へ闘志、リーチ劣るも平然「勝って熊本盛り上げる」
WBO世界ミニマム級タイトルマッチ 王者福原辰弥《12回戦》同級1位山中竜也 ( 2017年8月27日 熊本・芦北町民総合センター )
“火の国ファイター”が自身を売り込むチャンスに燃えている。世界戦の予備検診が24日、熊本市内で行われ、両者ともに異常なしと診断された。初防衛を狙う王者・福原はリーチで5・2センチ劣るものの、平然と受け止めた。将来の地上波で全国放映を目指し、快勝でベルトを守ると誓った。
闘志がみなぎる。福原がそのファイトをより多くの人に見てもらえる環境が整った。ベルトを獲った2月の暫定王座決定戦は一切、中継なし。正規王座に昇格して迎える初防衛戦は、録画中継ながら地元のくまもと県民テレビ、CSの日テレG+で放映される。
「会場に来られない方にも見てもらえる、いい試合をしたい」
06年にWBC世界フェザー級王座を獲得した越本隆志(FUKUOKA)以来となる九州のジムに所属する男子世界王者。全国区となるため、まず半歩前進した。「一試合一試合、勝っていけばいずれは…」とゴールデンタイムの地上波生中継に進出する野望を抱く。
本番が3日後に迫ってもピリピリしたムードはない。予備検診ではリーチで5・2センチ劣ることが判明しても「多少の差は気にならない」と一蹴。磨いてきたフットワークで距離を詰め、得意のインファイトに持ち込んで“打ち勝つ”意気込み。
「絶対勝って、熊本を盛り上げたい」
王座獲得から約半年間。時間をかけ、この試合に向けての準備に抜かりはない。スパーリングは最長10回も含め計100回以上こなした。「流れの中で倒せれば最高。12ラウンド戦うスタミナも十分」と精悍(せいかん)さを増した表情に自信をにじませた。
この日朝は友人が営む理髪店で髪を切り「チャンピオンカット」に仕上げた。2月の王座獲得時と同じ行動で“必勝ルーティン”。V1へ準備を着々と進めていく。
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