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尚弥、地獄の1000段ダッシュ 米デビュー戦へ向け合宿開始

[ 2017年7月26日 05:30 ]

WBO世界スーパーフライ級タイトルマッチ   王者・井上尚弥《12回戦》同級7位アントニオ・ニエベス ( 2017年9月9日    米カリフォルニア州カーソン )

山道の階段を横向きに上がる井上尚(左)ら
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 ボクシングのWBO世界スーパーフライ級王者・井上尚弥(24=大橋)が25日、米デビュー戦(9月9日)へ向け静岡県熱海市で4日間の強化合宿を開始した。5月21日の5度目の防衛戦では1カ月前に合宿を行ったことが功を奏し、3回TKO勝ち。今回も1カ月半前に合宿を張り、挑戦者アントニオ・ニエベス(30=米国)攻略の鍵となる下半身の強化に励む。

 真夏の熱海で海に背を向け、急斜面をひたすら駆け上がった。短い階段ダッシュ、横向きでの階段上り、インターバルトレと過酷なメニューは続き、締めくくりは上から下まで300段以上の階段ダッシュを3セット。井上尚は8月に試合を控える弟・拓真、いとこの浩樹らとともに、自身を鼓舞する声を上げながら“1000段締め”に挑んだ。

 「合宿に入ると試合前モードに切り替わるので、近づいてきたって感じですね」。汗を拭き、振り返りながらも「初日でここまでは初めて。練習内容が濃くなっている。明日から不安」と苦笑いした。だが今回は、待ち望んだ米国のリングに上がるための厳しいメニュー。「キツくなると米国が頭に浮かぶ。そこはいつもと違う」。モチベーションは従来の試合前と全く違う。

 下半身強化はニエベス対策でもある。映像を見て改めて気づいたのは「リーチが長い。ジャブとワンツー主体の相手」。そのジャブをかいくぐり、角度を変えて強打を当てるためには素早い足の運びが重要となる。「ステップインの速さを今まで以上に磨かないといけない」と話した。

 試合会場のスタブハブ・センターは「想像がつかない」という初体験の屋外リング。時差対策も「経験した人に聞いてみたい」と課題はある。だが、「本当に楽しみ」という夢の舞台が井上尚を突き動かしている。

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