村田、王者へのプラン 動きあるミドル級「取り残されないように」
ボクシングの12年ロンドン五輪ミドル級金メダリスト・村田諒太(30=帝拳)の単独インタビュー後編は、今年計画している世界挑戦について聞いた。ミドル級最強の3団体統一王者ゲンナジー・ゴロフキン(34=カザフスタン)、あるいは標的のWBO同級王者ビリー・ジョー・サンダース(27=英国)と戦う場合、村田はどんな作戦で臨むつもりなのか。)
――2017年をどんな一年にしたいか。
「本当に世界挑戦したいですね。チャンピオンになりたい。いずれにしろ今年はミドル級で大きな動きがあると思うんですよ。もしゴロフキンが4団体を統一したらミドル級には相手がいなくなり、彼も(階級変更を)考える必要がある。そんな変化の中で取り残されないようにしたい」
――自身がゴロフキンと戦うと考えたことは?
「やることになったら僕はOK。真の生き方ですよ、一番強いといわれる人間と戦うのは。なぜ怖いかというと負けた時にその姿をさらすのが怖いだけですよ。無観客で2人で殴り合うのなら誰も怖くないと思う」
――もし戦うのなら。
「プランとしてはあります。まずはブロックをしっかりする。まともなパンチをもらわないように。強いジャブで顔面をはね上げられたら終わるのでできればジャブを外して。外しながら中へ入って打つ。ゴロフキンは休んでいる時間も結構長いのでそこで休まずにボディーとか打ってペースを変えないと」
――サンダースなら。
「ワンツーを打って右の返しでポイントを取ってくるタイプ。ブロックしながらプレッシャーをかけて距離をつぶすしかない。自分の右が生きるミドルレンジぐらいで。後半が弱くて手数も少なくなるので、序盤に失点したりダメージを負わないこと。打ってビビらせて、くっついたらボディーを徹底。変な技術戦に持ち込ませない」
――サンダースは対戦が決まりかけて流れた経緯がある。
「帝拳の本田会長が昨年12月でオファーをしてくれていました。本田会長がプロモートしてできないのなら、それはできないってこと。僕のコントロールできるところではないので、割り切って自分ができる仕事をしていくだけですね」