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加藤善孝 2年ぶり勝利も「このレベルでああいう試合をしたら、この先は厳しい」

[ 2016年12月6日 22:26 ]

2年ぶりの白星にホッとした表情の加藤
Photo By スポニチ

 ボクシングの元日本、東洋太平洋ライト級王者の加藤善孝(32=角海老宝石)が2年ぶりの白星をマークした。6日に東京・後楽園ホールで行われた10回戦でフィリピン同級10位のレオナルド・ドロニオ(28=フィリピン)に2―1の判定勝ち。14年12月に荒川仁人(当時八王子中屋、現ワタナベ)に判定勝ちして以来の勝利で、戦績を39戦30勝(9KO)7敗2分けとした。

 ドロニオは試合前まで31戦15勝(10KO)13敗3分けながらメキシコやロシアでも試合経験があり、来年1月に前WBC世界スーパーフェザー級王者・三浦隆司(帝拳)と指名挑戦者決定戦を行うミゲル・ローマン(メキシコ)とも15年に対戦(3回KO負け)。単発ながらもオープン気味のフックやボディーなどパワーパンチで加藤の足を止めた。加藤も徐々にペースを上げ、鋭いワンツーで対抗。ドロニオの左目尻から流血させたもののタフな相手に決定打は打ち込めず、採点は97―94、96―94、95―96と割れた。「勝つのが一つの目標だったけど、勝ちを意識しすぎたところはある。このレベルでああいう試合をしたら、この先は厳しい」と渋い表情を見せた。

 過去3戦はインドネシア人選手やオーストラリア人選手らを相手に1分け2敗(敵地での負傷判定負け含む)。ようやく世界を目指すスタートラインに戻り、今後はライト級でWBOアジアパシフィック王座を狙う方針という。同王座については過去2勝1敗の荒川が日本王座を返上して挑戦する意向を示しており、今後「4度目の対決」が実現する可能性もある。加藤は「みんな見たいですかね」と苦笑しつつ、「タイトルがかかるのなら、やる意味があるのかな」と話した。

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2016年12月6日のニュース