内山高志 現役続行を表明 KO負けコラレスとは年末再戦へ
ボクシングの前WBA世界スーパーフェザー級スーパー王者・内山高志(36=ワタナベ)が12日に都内で会見し、現役続行を表明した。4月27日にジェスレル・コラレス(25=パナマ)に2回KO負けして11度防衛した王座から陥落後、去就について態度を保留していたが、このほどジムの渡辺均会長(66)に意思を伝えた。大みそかに現スーパー王者コラレスとの再戦が内定しており、リベンジでの世界王者返り咲きを目指す。
まさかのKO負けから168日。内山が再始動を宣言した。「まだやりたい気持ちがあったので続行することを決めました」。試合直後からロードワークを始め、6月からはジムワークも再開。“第二の人生”を考えたことはなかったが「本当にやりたいのか」「負けたことで気持ちが落ちて体力も落ちるのでは」と疑問も湧いたという。だが、7月からマスボクシングやスパーリングを始めて体力を確認し、他の選手の試合を見るうちに「試合がしたいという気持ちが強くなった」。1週間前、渡辺会長に「続行します」と伝えた。
「練習する表情や動きで再起すると感じた」渡辺会長も復帰戦の舞台を整えている。内山を破った現スーパー王者コラレスは正規王者ソーサ(米国)との統一戦が実現せず、内山サイドへ大みそかの再戦を打診。一時はWBO王者ロマチェンコ(ウクライナ)がコラレスとの統一戦を画策したが、元WBA世界フェザー級スーパー王者ウォータース(米国)との対戦へ移行したため、コラレスも内山と再戦することでこのほど合意した。来週にも正式発表される。
目標を問われた内山は「もう1回世界チャンピオンに返り咲きたい」と答え、「負けた相手と一番やりたいという気持ちが強い」と話した。コラレス戦は事前に見た映像とは異なり、いきなり打ってきた相手に対応できず「何もしないで終わったので悔いを残した。リベンジしたい気持ちが強かった」という。「コテンパンにやられたので強気なことは言えないが、次やればいけるという自信はある。相手のスピードや攻め方はもう分かった」。カメラマンのリクエストでTシャツを脱いだ上半身は、王者時代と変わらない鋭さを保っていた。
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