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19歳田中 最速世界王者への期待…4戦目勝って尚弥超え挑戦へ

[ 2014年10月30日 05:30 ]

<ボクシング・田中恒成 前日計量>史上最短記録で東洋太平洋タイトルを狙う田中恒成(左)は前日計量をパスしガッツポーズ

東洋太平洋ミニマム級タイトルマッチ 王者・原隆二 VS 同級1位・田中恒成

(10月30日 後楽園ホール)
 高校4冠のホープ、田中恒成(19=畑中)は30日、東京・後楽園ホールで、日本人最速プロ4戦目での東洋太平洋王座奪取記録を懸けて、同ミニマム級王者の原隆二(24=大橋)に挑む。29日に都内で前日計量が行われ、田中は47・4キロ、原は47・5キロで一発クリア。田中は仕上がりに自信を示した。

 スーパールーキーは大一番を前にしても堂々としたものだ。前日計量は午後2時開始が慣例だが、約10分遅れて会場入り。早めに到着していた王者を30分以上待たせる大物ぶりを発揮した。悪びれた様子も見せずにはかりに乗って、リミットに200グラム余裕を持ってクリア。「調整は順調でした。原選手に会って気も引き締まりました。あとはやるだけです」と仕上がりに自信を見せた。

 所属ジム会長で、元WBC世界スーパーバンタム級王者の畑中清詞氏が「スピードは凄いですよ。最近では井岡(一翔)、(井上)尚弥に匹敵する。見てもらったら分かる」と胸を張る秘蔵っ子だ。中京大中京高時代に4冠を獲得。昨年11月のプロデビュー戦でいきなり世界ランカーからダウンを奪って判定勝ちした。現在3連勝中。そして迎える4戦目での東洋太平洋王座挑戦だ。

 勝てば、WBC世界ライトフライ級王者の井上尚弥や元世界2階級制覇王者の八重樫東らの5戦目を上回る同タイトルの日本最速奪取記録となる。さらに次戦では井上の日本最速6戦目での世界王座奪取記録更新の期待も膨らむ。田中は「記録は勝てばついてくるもの。勝つことに集中したい」と控えめだが、畑中会長は「もちろん狙う」と鼻息は荒い。

 過去3戦は地元名古屋での試合で、今回が聖地・後楽園ホール初登場だ。「自分の夢は日本一多くの人に応援される選手になること。KOしようと思ってできる相手じゃないけれど、今まで通り頑張りたい」。“中京の怪物”がいよいよ全国区デビューする。 

 ◆田中 恒成(たなか・こうせい)1995年(平7)6月15日、岐阜県多治見市生まれの19歳。中京大中京高―中京大経済学部1年。小5でボクシングを始める。高校時代は4冠、アマ通算46勝(13TKO)5敗。昨夏の総体後に畑中ジムに入門し、9月にプロテストB級合格。11月にプロデビュー。現在ミニマム級ランキングは日本1位、東洋太平洋1位、WBA9位。1メートル62。右ボクサーファイター。

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