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山中 6連続KO防衛へ!“先達”具志堅氏太鼓判「大丈夫」

[ 2014年10月22日 05:30 ]

<WBC世界バンタム級 山中・スリヤン計量>計量をパスたスリヤン(左)と山中

WBC世界バンタム級タイトルマッチ 王者・山中慎介 VS 同級1位・スリヤン・ソールンビサイ

(10月22日 代々木第2体育館)
 前日計量が都内で行われ、王者の山中慎介(32=帝拳)はリミットの53・5キロ、挑戦者のスリヤン・ソールンビサイ(25=タイ)は53・1キロで、ともに一発クリアした。山中は今回KOで勝てば、元WBA世界ライトフライ級王者の具志堅用高氏(59)の持つ日本記録の世界戦6連続KO防衛に並ぶ。山中の左ストレートの威力を認める同氏は記録達成に太鼓判を押した。

 7度目の防衛戦ともなると、試合前日も落ち着いたものだ。山中は計量をきっちりリミットでクリア。はかりを下りると、すっぽんエキス入りの特製スープをゆっくり胃に流し込み、パワーを回復させた。

 計量前日は絶食する選手が多い中、前夜も150グラムのヒレステーキを食べるなど体重調整は余裕たっぷり。「防衛戦を重ねるたびに減量がうまくなっている。(今月11日に32歳になった)年齢も全く感じない。何の不安もない」と仕上がりに自信を見せた。

 日本が誇る名王者から心強い言葉が届いた。今回KOで勝って世界戦6連続KO防衛となれば、具志堅用高氏の日本記録に並ぶ。その具志堅氏はスポニチ本紙の取材に「山中は今、国内でNo・1のチャンピオンだと思う。サウスポーの基本である左ストレートで相手を倒せるのが強みだね」と語り、自身と同じ左構えでKOを量産する山中を高く評価。記録樹立についても「自信を持って左ストレートを打ち込めば大丈夫」と太鼓判を押し、「ぜひ記録を塗り替えてほしい。(具志堅氏が13度の日本記録を持つ)防衛回数も伸ばしてほしいね」とエールを送った。

 試合内容を追求する山中はめったに記録へのこだわりを口にしないが、今回ばかりは周囲の期待の大きさを感じている。「偉大な具志堅さんに並ぶことができるのは誇りだし、光栄ですね。(左ストレートが)サク裂しそうな予感がします」。過去にKO負けのないスリヤンは決して簡単な相手ではないが、山中が狙うのはKOだけだ。 

 ▽具志堅の6連続KO防衛 77年10月の3度目の防衛戦から79年4月の8度目の防衛戦までで記録。V3戦はマハチャイ(タイ)を4回で沈め、自身初のKO防衛。バルガス(フィリピン)とのV4戦、リオス(パナマ)とのV5戦は14回、13回と終盤決着だったが、その後は5、7、7回と中盤で仕留めた。強烈な左ストレートとフックを武器に、連打で完全に倒し切るスタイル。防衛13回のうちKO勝利は8回で、通算では23勝中15KO。

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