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輪島功一さん「15ラウンド最後のゴングだ」再審決定に

[ 2014年3月27日 11:19 ]

 「よくやった。再審だ」。元プロボクサー袴田巌元被告(78)の再審開始決定が出された27日午前10時ごろ、弁護団の男性弁護士が「再審開始」と書かれた旗を掲げると、静岡地裁前では、集まった約50人の支援者から「おー」という大きな声や「万歳」との歓声が湧き上がり、涙ぐむ支援者の姿もあった。

 袴田元被告の姉秀子さん(81)が声を震わせながら「みなさんのおかげ」と感謝を告げると、支援者らは涙を流して抱き合った。中には両手を取り合い、笑顔で跳びはねる支援者の姿も。

 地裁前で報道陣の取材に応じたプロボクシングスーパーウエルター級の元世界王者輪島功一さんは「ずっと支援してきた。やったという感じ。これだけやって再審開始にするということは、無罪になる可能性がある。世界タイトル15ラウンド最後のゴングだ。当然の決定だ」と力を込めた。

 地裁前には、午前8時半ごろから「再審を」「無実だ」と書かれた旗を準備した支援者らが集まり、集会を開いて再審開始決定を訴えた。約100人の報道陣とテレビカメラが並び、注目度の高さをうかがわせた。

 一方、48年前に袴田元被告を逮捕した静岡県警。再審開始決定をテレビ中継で見ていた県警幹部は頭を抱え「やっぱりね」と漏らした。捜査1課幹部は「コメントする立場ではない」と話した。

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2014年3月27日のニュース