×

日本人最速世界王者だ!4月6日6戦目「一発で獲る」

[ 2014年2月14日 05:30 ]

世界戦が決まった井上

 ボクシングの大橋ジムは13日、都内で会見し、ダブル世界戦(4月6日 東京・大田区総合体育館)の開催を発表した。東洋太平洋ライトフライ級王者の井上尚(20)はWBC世界同級王者のアドリアン・エルナンデスに挑戦し、日本人最速プロ6戦目での世界王座奪取を狙う。

 大記録の懸かる舞台が「怪物」に用意された。高校生初のアマ7冠を達成してプロに転向し、4戦目で日本王座、5戦目で東洋太平洋王座獲得し、そして6戦目で世界挑戦が決まった井上は「こんなチャンスはないと思っていた。しっかり一発で獲りたい」と決意を口にした。

 6戦目での世界挑戦は日本人では過去に例がない。王座奪取に成功すれば、現WBA同級王者のライバル、井岡一翔の7戦目を超える日本人最速記録となる。井上自身は「記録はそれほど意識してこなかった」と言うが、この記録に人一倍思い入れがあるのが今回の世界挑戦にゴーサインを出した大橋秀行会長だ。
 
 同会長が師事した米倉健司会長は55年、同会長は86年、そして先輩の八重樫東は07年に、それぞれ7戦目で世界挑戦し、全員が王座獲得に失敗している。同会長は「(米倉会長の挑戦から)半世紀以上がたつ、夢の記録に挑戦できるロマンを感じている」と感慨深げに語り、井上に記録達成を託した。

 だが、エルナンデスは決して簡単な相手ではない。井上の6戦をはるかに上回る32戦を経験。4度の王座防衛に成功している。  身長は井上より約10センチ高い1メートル73で、ファイターに近いタイプだ。既に映像をチェックした井上は「長身でキャリアのある試合巧者」と警戒する。それでも「実力のある選手に挑戦できるのは、やりがいがある。ヒット・アンド・アウェーで、チャンスが来た時にしっかり仕留めたい」と攻略のイメージもできつつある。大橋ファミリーの悲願を背負う井上は「必ず王者になります」と力強く誓った。

続きを表示

2014年2月14日のニュース