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井上 最速王座へ本気モード、1階級上の王者圧倒スパー

[ 2013年8月16日 06:00 ]

3ラウンドのスパーリングを公開した挑戦者・井上(左)

日本ライトフライ級タイトルマッチ 王者・田口良一―同級1位井上尚弥

(8月25日 神奈川県座間市民体育館)
 日本ライトフライ級王座に挑むホープ、井上尚弥が15日、横浜市内で練習を公開し、1階級上のフライ級日本王者・粉川拓也(28=宮田)と3回のスパーリングを行った。鋭い踏み込みからワンツー、さらに強烈な左ボディーを打ち込むなど、終始ペースを握って打ち合った。粉川が得意な接近戦でも高速の連打を繰り出し、“日本王座前哨戦”に打ち勝った。

 完全な本気モードだった。試合10日前で減量期間に入り、普通なら少し流す段階だが、大橋会長は「常に倒しにいく気迫がいいね。アマチュアの時は距離を取ってのボクシングがピカイチだったが、接近戦がうまくなっている」とうなった。ここまで100回弱のスパーリングをこなし、大橋ジムの先輩でWBC世界フライ級王者の八重樫東と拳を交える中で「自然と身についてきた」と近距離での戦いに磨きがかかったという。「減量に入っているのに足が動いたのがよかった。以前は10回もつか不安があったが、それがなくなった」。4月の前戦で10回戦を経験し、さらに厳しいトレーニングを積んでおり、スタミナの不安も払しょくできている。

 地元の座間で開催される今回は前売り券約4000枚が完売。友人や後援会関係者ら約1000人が駆けつける。「注目してもらっているので燃えてきますね」。90年の辰吉丈一郎らに並ぶ最速タイのプロ4戦目での王座獲得へ、仕上がりは順調だ。

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