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穂積“世界前哨戦”でKO勝利!夏にも3階級制覇チャンス

[ 2013年4月27日 06:00 ]

3R、強烈な左でウィラポンからダウンを奪う長谷川

10回戦 長谷川穂積(真正)―ウィラポン・ソーチャンドラシット(タイ)

(4月26日 神戸市立中央体育館)
 ウィラポン討ちで3階級制覇に弾みをつけた! 元世界2階級王者の長谷川穂積が26日、神戸市立中央体育館で再起3戦目となるノンタイトル戦を行い、3回に3度のダウンを奪い、同2分51秒でKO勝利。陣営はスーパーバンタム級のWBCとWBOで世界再挑戦の機会を模索。山下正人会長が下交渉のために、27日にメキシコへ渡る。早ければ夏にもWBCバンタム、フェザーと合わせて3階級制覇のチャンスが訪れる。

 きっかけをつかむと一気に仕留めた。長谷川は序盤から左ストレートを当てて主導権を握った。独特のリズムで放たれる相手の右ストレートを何度か被弾したものの、3回に畳みかけた。左のボディー、フックのコンビネーションで2度倒し、最後は左ストレートで3度目のダウンを奪ってKOだ。

 キャリア10戦の若手を一蹴しても笑みはなかった。「リング上でプラスは何もなかった。でも、そこまでの過程、段階でいい手応えがありましたから」と冷静に話した。

 一昨年4月にWBC世界フェザー級王座から陥落。昨年4月に再起したものの、その後は試合間隔が空き、格下相手でも自分の感覚と実際の動きのズレに戸惑った。この再起3戦目は試合勘を鈍らせず、常に臨戦態勢を整えておくことがテーマだった。「1週間ぐらいすれば練習再開します。今の体重を維持して、いつでも試合ができるようにしておきます」。世界再挑戦に闘志を燃やす。

 前哨戦を快勝し、陣営はスーパーバンタム級で世界再挑戦の機会を本格的に探る。ターゲットはWBCとWBO王座。WBOは今月13日にWBAとの王座統一に成功したギジェルモ・リゴンドウ(キューバ)が保持。一方のWBCは今月20日の王座決定戦でビクトル・テラサス(メキシコ)が新王者となった。王者交代の動きもあり、長谷川は両団体でビック・ダルチニアン(オーストラリア)に次ぐ2位となる見込み。長谷川は「リゴンドウはむっちゃ強い。でも、それぐらいの相手がいい」と興味を示した。

 山下正人会長は情勢探索と下交渉のため、27日にメキシコへ渡る。早ければ夏にも3階級制覇のチャンスが巡ってくる。

 ▼西岡利晃氏(元WBC世界スーパーバンタム級王者)昨年12月の試合に比べ、力みがなく、いいリズムで上下に打ち分けていた。まだ32歳。僕も32歳で世界を獲りましたし、大丈夫でしょう。

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