しずちゃん　ピリピリ一転笑顔も！抽選へ「くじ運いい」

アマチュアボクシング女子の世界選手権の組み合わせ抽選を前に、笑顔で取材に応じる山崎静代

　ロンドン五輪出場権（８人枠）がかかるボクシング女子の世界選手権（１２日開幕、中国・秦皇島）は１１日、組み合わせ抽選会を行う。ミドル級（６９～７５キロ）での代表を目指す南海キャンディーズのしずちゃんこと山崎静代（３３＝よしもとクリエイティブエージェンシー）は注目の組み合わせについて「くじ運はいい」と笑顔で応対。現地入り後は減量、調整ともに順調で、終始リラックスムードだった。

　運命の抽選会を前にしても表情にはスマイルがあった。１２日に初戦を迎えるしずちゃんは、組み合わせについて「どんなくじになるか分からないが、いいくじ運に当たればいいな」と笑顔。「昔、ガラガラ（形式のくじ）で２等が当たって、ホテルの立食パーティー券でした。豪華なものでしたよ」と話す余裕も見せた。最新の世界ランクでは３２位。今大会には、モンゴルでのアジア選手権を制した中国選手や世界ランク１位のカナダ選手ら４５人前後の出場が予想される。上位進出には抽選にも大きく左右されるだけに、心境はまさしく「くじ運」頼みだ。

　減量は、この日の練習後の計量でリミットの７５キロを７００グラム下回った。日本代表の樋山茂監督（５８）も「しずちゃんは一番長く練習していたが順調」と非公開だった練習内容を明かす。７日に現地入り後、出発前に聞いていた１人部屋とは違って６畳の２人部屋をあてがわれる誤算はあったが、しずちゃんは「気候も日本より暖かいし、過ごしやすい」と悠然と構えている。

　日本では過去の検査で脳に影があったと報じられ、直前の公開練習でも「撮らないで！」と声を荒らげるなどピリピリムードを漂わせていた。この日は過密取材を考慮した主催者が宿舎や練習場のある施設の警備を厳重化。う１１日のパス発行を待っているしずちゃん専属の梅津正彦トレーナー（４３）が施設入り口で約２０分ほど閉め出されるなど、混乱したが、しずちゃんに心の乱れはなかった。二人三脚だったトレーナーと無事最終調整を済ませたことで、自信を持って夢舞台にチャレンジできそうだ。

　▽アマチュアボクシング女子世界選手権　試合形式は２分４ラウンドで、１０階級で行われる。五輪で実施されるのは３階級で、日本からはミドル級（６９～７５キロ）の山崎静代、ライト級（５７～６０キロ）の釘宮智子（平成国際大）、フライ級（４８～５１キロ）の箕輪綾子（フローリスト蘭）が出場。８強入りすれば五輪出場が決定する。１１日に組み合わせ抽選が行われ、１２日から試合開始予定。１５日にベスト８を懸けた戦いが行われる。