張本美和がパリ五輪女子卓球3枠目に!美誠にポイント負けても「中国人選手対する強さ」高評価

[ 2024年2月6日 04:45 ]

パリ五輪代表に選出され、笑顔でポーズを決める張本(左)と平野 (撮影・白鳥 佳樹)
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 日本卓球協会は5日、都内で会見を開いてパリ五輪代表の予定選手男女各3人を発表し、団体要員の3枠目に女子は張本美和(15=木下グループ)、男子は篠塚大登(20=愛知工大)を選出した。張本美はシングルス代表の兄・智和(20=智和企画)とともに、兄妹で夢舞台に臨むことが決定。東京五輪で金、銀、銅のメダルを獲得した女子の伊藤美誠(23=スターツ)は外れた。 

 学校帰りの中学3年生に吉報が届いた。パリ五輪の女子団体戦に臨むメンバーに、早田、平野に次ぐラストピースとして張本美が名を連ねた。昼過ぎに家に戻ってから慌ただしくしていた中、木下グループの先輩、平野からのお祝いメッセージで初めて代表入りを確認。発表から2時間後の会見では初々しい表情を浮かべた。

 「今は信じられない気持ちでいっぱい。五輪は夢の舞台だし、夢そのもの。今はまだ実感が湧いていないので想像できないけど、楽しみな気持ちがあります」

 選考レースのポイントでは3位伊藤に次ぐ4位だが、シニアの国際大会に本格参戦した昨年、世界ツアーで2勝。22年3月に624位だった世界ランクが今では16位にまで浮上した。先月の全日本では準優勝。最も評価されたのは、メダルを争うことになる中国人選手に対する強さ。昨年12月のWTTファイナルで世界女王の孫穎莎にフルゲームの激戦を演じた。アジア大会ではダブルスで中国の実力者ペアに勝利。女子代表の渡辺武弘監督は「総合的に見て、張本美和選手がふさわしいと。海外で勝てる選手ということで選出した」と理由を説明した。

 2歳で卓球を始めてから、5歳上の兄・智和はずっと先を走る存在だった。「妹も強いと期待されてプレッシャーもあった」と葛藤もあったが、兄は常に優しくサポートしてくれた。「自分をもっと信じて頑張って」。そのアドバイスを胸に刻み、昨年に入ってから大きく飛躍。日本卓球界にとって初めてとなる、きょうだいでの五輪出場をかなえた。

 「お兄ちゃんは先に五輪が決まっていて、一緒に行くには自分が頑張るしかない立場だった。一緒に行けるのはうれしいし、頑張りたい気持ちです」

 今春には高校に進学予定。04年アテネ五輪の福原愛、16年リオ五輪の伊藤と並び、高校1年で大舞台に臨むことになった。「(五輪までの)一日一日で成長して、平野選手と早田選手とメダルを目指して頑張りたい」。悲願の団体金に向け、先輩たちと力を振り絞る。

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