稲見萌寧 松山英樹からの“追い風”受けて戦う!「凄くワクワク」 参戦1年目米女子ツアー18日開幕

[ 2024年1月17日 04:45 ]

目標を書いた色紙を手に笑顔の稲見萌寧(撮影・大城 有生希)
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 女子ゴルフで20~21年シーズン賞金女王の稲見萌寧(24=Rakuten)が16日までに千葉県内でスポニチの単独取材に応じ、米ツアー参戦1年目への抱負を語った。18日開幕のヒルトングランドバケーションズ・チャンピオンズ(フロリダ州レークノナ・クラブ)がツアーメンバー初戦となる。オフには関係者を通じ、米通算8勝の松山英樹(31=LEXUS)とラウンドする機会を得た。21年マスターズ覇者からの太鼓判に勇気をもらい、新たな舞台での挑戦が始まる。

 約2カ月前、TOTOジャパンクラシックでの優勝時に稲見は「新しい未来が開かれた」と言った。その言葉の通り、今季は米ツアーが舞台となる。20~21年日本ツアー賞金女王が世界に飛び出す。

 「凄くワクワク感が強くて。楽しんでいきたいのが一番。メジャーはもちろん、ほかの試合も最初はてこずるかもしれないけれど、上位に食い込んでいけるよう頑張りたい。ゴルフの聖地として有名なセントアンドリュースでの全英(女子オープン)は楽しみです」

 昨季は苦しんだ一年でもあった。棄権を挟んで自身ワーストの4戦連続予選落ちを喫するなど不調に陥る。4度に及ぶスイング改造を経てつかんだ1年3カ月ぶりの勝利が、国内唯一のLPGA公式戦だった。

 「ゴルフは楽しいけど、試合は出たくないみたいな気持ちがあった。だから一年の不安がその瞬間、一気に晴れ模様になった感じで。次の週には曇り空になりましたけど(笑い)。でも、あの一勝がなかったら去年はやばかった…」

 今夏はパリ五輪が控える。21年東京五輪銀メダリストの稲見は現状は代表入りが厳しい位置だが、ポイントの高いメジャーなどで好成績を挙げれば可能性はある。今季は日本ツアーにもスポット参戦する予定で、限られた試合数でのシード維持も目標の一つだ。

 「まくり上げないといけない状況なので、もう少し近づいたら目指してもいいのかな。メジャーは日本のランキングにも影響してくるので、気を引き締めて頑張りたいです」

 オフは50~60ヤードのアプローチショットを軸に、正月返上で練習に励んできた。昨年12月には、関係者を通じ初めて松山とラウンドする機会も得た。

 「12月に1回、ラウンドを組んでもらった。ゴルフはやっぱり異次元でした。親身にアドバイスもしてくださって。食事もご一緒して、ずっとゴルフの話をしていました。松山さんたちにも“その考えと技術を持っていたらいけるよ”みたいに言っていただいた。私は全くそんな気はしていなかったんですけどね(笑い)」

 稲見はうれしそうな表情で明かした。男女の違いはあれど、世界最高峰の舞台で戦う第一人者の言葉は、新天地で戦う24歳への心強いエールになった。ここまで日本国内で13勝を重ねたが、今度は海外で優勝トロフィーを目指す挑戦が始まる。

 「海外で勝てるとまた違うと思う。最初の方はボコボコにされるかもしれないけど、それでも食らいついていきます」

 ◇稲見 萌寧(いなみ・もね)1999年(平11)7月29日生まれ、東京都豊島区出身の24歳。9歳でゴルフを始める。18年プロテストに合格し、19年の初優勝からここまで日米通算13勝。20~21年シーズンに賞金女王に輝く。21年東京五輪では銀メダルを獲得した。コーチは柳橋章徳氏。1メートル66、58キロ。血液型A。

 ≪日本勢過去最多9人参戦≫今季の米女子ツアーには稲見のほか、西郷、吉田が昨年12月の予選会を通過したことで、日本から過去最多9人が参戦する。開幕戦は過去2年間の優勝者だけに資格があるエリート大会で、日本勢では稲見、畑岡、古江の3人が出場する。ツアーは11月24日終了のCMEツアー選手権まで33試合が行われる。

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