AS新ルールのカギ握る「R7」はハイリスク、ハイリターンの“もろ刃の剣”

[ 2023年7月18日 21:36 ]

水泳世界選手権第5日 ( 2023年7月18日    福岡 )

はつらつとした演技を見せる日本代表(撮影・平嶋 理子)
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 アーティスティックスイミング(AS)のチーム・テクニカルルーティン(TR)決勝が行われ、日本(吉田、島田、比嘉、和田、佐藤友、柳沢、安永、木島)は260・1055点で4位に終わった。12チーム中3番目に登場。9カ国目を終えた時点まで首位だったが、最後の3組に立て続けに抜かれた。今大会の日本AS陣はメダルラッシュを続けてきたが、出場5種目で初めて表彰台に届かず。技の成功が認められずに最低評価となるベースマーク(BM)が1つあったことが致命傷となった。

 世界水泳連盟はASを順位の予想できないスリリングな競技にするべく、今季から大胆な採点方式の変更を断行した。事前に演技内容を記入したカードを提出。フィギュアスケートのように技ごとに採点され、予定の演技をできなければ大幅減点されるシステムとなった。難易度の高い技を詰め込み、ミスなく遂行することがポイントとなる。

 世界選手権前に開催されたW杯などの国際大会で、各国は効率よく難易度を上げられる技として、水面に出した脚を45度傾けながら1回転する「R7」を多用。これが世界の主流となった。「R7」は45~60度の範囲なら成功と認定されるが、今大会は判定が厳しく角度の乱れや回転不足でBMになるケースが多発している。

 日本もデュエットTRに13個の「R7」を入れるなど多用。中島貴子監督は「R7は水面から出る脚の高さによって角度が違うように見える。リスクはあるが、挑戦しないといけない。諦めずに正しいものを追求していきたい」と語った。ハイリスク、ハイリターンの“もろ刃の剣”を使いこなせるかが、勝負のカギを握る。

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