乾友紀子が2連覇「君が代を流せてよかった」 世界水泳日本勢金メダル1号

[ 2023年7月15日 21:31 ]

水泳世界選手権第2日 ( 2023年7月15日    福岡 )

<世界競泳 ASソロテクニカル 決勝>ソロテクニカルで連覇を達成した乾友紀子(撮影・平嶋 理子)
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 3人を残していたが、優勝を確信した。1位通過した予選を約3点上回る276・5717点。スコアが表示されると乾は井村コーチと抱き合い、目に涙を浮かべた。今大会日本勢1号の金メダルを手にし「ほっとしている。応援して下さった皆さんの前で君が代を流せてよかった」と笑顔を見せた。

 自分の競技人生と水の流れを重ね合わせたオリジナル曲「水のゆくえ」に乗って、完成度の高い演技を披露した。序盤に約25秒も水中に潜り多彩な脚技を繰り出す大技を成功。その後も高得点が狙える多彩な脚技をミスなくこなした。新ルールとなり結果には大きく影響しない表現力、芸術性の高さにもこだわり観衆を魅了。「この金メダルがチームメートの励みになると思う。良い流れをつくり、チームに貢献できた」と納得の表情を浮かべた。

 井村コーチが日本代表の監督に復帰した14年は厳しい練習についていけずトイレにこもり号泣することもあったが、10年の時を経て成長。井村コーチがチームの監督を退き、乾の専任となった東京五輪後は2人で意見を出し合い、演技構成を練ってきた。海外遠征の帰路の飛行機では一睡もせずに反省会をするのが恒例。空港から練習場に直行し、熱量の高いうちに改善点を演技に落とし込んだ。

 井村コーチは01年の世界選手権福岡大会でもデュエットの立花美哉、武田美保組を優勝に導いている。乾は「福岡で再び井村コーチと一緒に金メダルを獲得できたことには特別な思いがある」と実感を込めた。井村コーチは「福岡は縁起が良い。2つ目もとりたい」と残すフリールーティンでの金メダルに照準を合わせた。

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