レジェンドが尊敬するレジェンド・国枝慎吾 ジョコビッチ「真の王者」錦織「背中を追っている」

[ 2023年1月22日 12:42 ]

国枝慎吾
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 車いすテニスの男子シングルス世界1位で、パラリンピックで計4個の金メダルを獲得した国枝慎吾(38=ユニクロ)が22日、自身のSNSで現役を引退を表明した。昨年7月のウィンブルドン選手権で優勝し、車いす男子で史上初めて全ての4大大会とパラリンピックを制する生涯ゴールデンスラムを達成したレジェンド。車いすの枠を超えてテニス界で尊敬される存在だった。

 ノバク・ジョコビッチ(35=セルビア)は20年全仏オープンで国枝の試合を観戦した際にSNSで「どうやって車輪を動かしながら同時にボールを打っているんだ…?本当にアメージング!真の王者」と絶賛した。錦織圭(33)は昨年11月のユニクロのイベントで国枝と共演。21年10月を最後にツアー大会から遠ざかる日本男子エースは「日本人として国枝慎吾さんが、かっこいい姿を今でも見せてくれていて、僕もその背中を追っているところはあるので、それをバネに僕も頑張っていきたい」と強調していた。

 国枝は9歳の頃に脊髄腫瘍を発病し車いす生活となり、11歳で車いすテニスを開始。「俺は最強だ!」を座右の銘に車いすテニス界の頂点にのぼりつめた。4大大会はシングルス28勝、ダブルスを含めれば通算50勝誇る。生涯ゴールデンスラムを達成後の会見で「現役への意欲を保てるか?」との質問を受け「そうだといい。次に何を目指すかはゆっくり考えたい」と語っていた。


 ◇国枝 慎吾(くにえだ・しんご)1984年(昭59)2月21日生まれ、東京都出身の38歳。麗沢高―麗沢大卒。9歳の時、脊髄腫瘍による下半身まひで車いす生活となり、11歳で車いすテニスを始める。07年に史上初の年間グランドスラムを達成した。五輪シングルスは08年北京、12年ロンドン、20年東京で金メダル。身長1メートル73、右利き。

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