テニス女子ウクライナ代表監督 日本戦に向け「国を背負って戦うのは、ある意味で軍隊と同じ」

[ 2022年11月9日 12:22 ]

女子国別対抗戦ビリー・ジーン・キング杯日本戦を前に会見するウクライナのフィリマ監督
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 女子国別対抗戦ビリー・ジーン・キング杯プレーオフ日本―ウクライナ戦(11、12日)に向けた両チームの監督会見が9日、大会会場の有明コロシアムで開催された。ウクライナのミカエル・フィリマ監督(39)は母国がロシアから軍事侵攻を受ける現状での代表戦に「自分の考えではあるが、この状況で国を背負って戦うのは難しい。国を背負って戦うのはある意味では軍隊と同じ。この大会に勝つことが普段に増してより一層大切になる」と力を込めた。

 テニス協会のナショナルトレーニングセンターは首都近郊ブチャにあり、建物もコートも全て破壊された。フィリマ監督は「爆弾がコートの上に落ちている状況。写真があるのでご覧になって下さい」とスマートフォンに保存された写真を披露した。関係者によると、ウクライナテニス界では元男子選手で世界ランク自己最高13位のアレックス・ドルゴポロフ氏(34)や2月に引退したばかりのセルゲイ・スタコウスキー(36)らが軍隊に入り前線に送られている。ミサイル迎撃班に配属されたテニス協会のスタッフもいるという。

 今回のウクライナ代表は世界52位のアンヘリナ・カリニナ(25)、同70位のマルタ・コスチュク(20)らを選出。7日に全選手がそろったばかりで、この日初めて全メンバーによる練習を行った。日本代表は同180位の土居美咲(31=ミキハウス)らが選ばれ、同42位の大坂なおみ(25=フリー)は選出されていない。フィリマ監督は「大坂が出場しないことが、我々にとっていいニュースであることは言うまでもない」と強調した。プレーオフは初日にシングルス2試合、2日目にシングルス2試合とダブルス1試合(先に3勝したチームの勝利)で行われる。勝利すれば翌年の予選ラウンド出場権を獲得。負ければ各地域グループに回る。

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2022年11月9日のニュース