女子50キロ級・須崎 東京五輪再現の完全V 全4試合を無失点

[ 2022年9月16日 05:20 ]

レスリング 世界選手権第5日 ( 2022年9月14日    ベオグラード )

女子50キロ級で優勝し、日の丸を掲げ笑顔の須崎
Photo By 共同

 女子50キロ級で東京五輪金メダリストの須崎優衣(23=キッツ)が18年以来4年ぶり3度目の優勝を果たした。東京五輪に続き全4試合無失点の完全Vで、対外国勢相手の連勝は74に。24年パリ五輪での連覇へ、健在ぶりを見せつけた。非五輪階級の65キロ級では昨年2位の森川美和(23=ALSOK)が初優勝を果たした。

 右手人さし指を天に突き出し、厳しい勝負師の顔は笑顔に変わった。モンゴル選手相手の決勝はがぶり返しで先制ポイントを奪うと、その後も電光石火の攻撃。わずか1分23秒でフォール勝ちを収め「圧勝して優勝したかった。パリ五輪につなげられるいい試合になった」と胸を張った。

 4試合全て、第1ピリオドで勝負を決めた。五輪女王になって世界中からマークされても攻めの姿勢を崩さず、ポイントを取り切る技術とパワーはさらに進化。「勇気を持って、自分から攻めようと思った。今回の試合でいろいろと感じたことがある。早く日本に帰って練習して、もっと強くなりたい」と優勝してなお、貪欲に語った須崎。五輪2連覇までノンストップで走り続ける。

 《森川は雪辱の世界一》女子65キロ級の森川は昨年準優勝の悔しさを晴らす初の世界一。「優勝したことはうれしいが、まだまだ実力不足」と控えめだったが、高校同期の須崎と同日に女王の称号を手に入れた。普段から五輪4連覇の伊調馨(ALSOK)の指導を受け、決勝前にも「最終目標はここじゃない」などとメッセージをもらった。68キロ級で挑戦するパリ五輪へ「厳しい戦いが待っている。これからの自分につながっていくような毎日を送っていきたい」と気を引き締めた。

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