稲村亜美の1UPゴルフ(7) 簡単!ふんわりと上げて止めるロブショットの打ち方

[ 2021年10月15日 12:00 ]

稲村亜美の1UPゴルフ⑦
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 第7回のテーマはロブショット。バンカー越えで、ピンが手前のグリーンエッジから近いときに有効なアプローチです。ただ、難易度はかなり高め。失敗した経験がある人も多いでしょう。南秀樹コーチによると、コツさえつかめば成功率は一気に上がるそうです。稲村亜美さんも最初は失敗していましたが、最終的に見事にボールをフワリと柔らかく上げていました。そのコツをマスターしましょう。 

 稲村 ふんわりとボールを高く上げるロブショット。上げ方自体は知っているんですよ。クラブフェースを開いて、オープンスタンスに構えて打ちます。ホラ、上がりました。でも、ふんわりかどうかといったら微妙ですよね…。

 南 ではアドレスからチェックしてみましょう。まず、スタンスが狭すぎます。肩幅ほどに広げます。次に、膝と肘に力が入り過ぎているのでリラックス。ボールの位置は左足かかとよりも少し右です。フェースは開きますが、開いたときに両手がボールよりも目標に近づかないようにします。ボールの上に両手をキープしながらフェースを開きます。

 稲村 両手が前に出るのはNGなんですね?

 南 クラブが寝た状態で上がるので、下りてくるときも緩やかな角度でクラブが下りてきます。それだとリーディングエッジがボールに当たり、トップなどのミスが出やすいんですよ。

 稲村 なるほど。そのミスを防ぐためにも両手の位置は大切なんですね。

 南 そうです。アドレスが決まったら、クラブを上げますが、このとき、手首のコックを使って上げてください。

 稲村 手首のコック?

 南 グリップエンドを地面に向けるつもりで、左手の手首を親指側に曲げる動きです。それができたら、インパクトの位置にクラブヘッドを戻しますが、ポイントはフェースをスクエアに戻すことです。フェースが開いたままインパクトを迎えると、やはりリーディングエッジがボールに当たるのでトップが出ます。右手をアドレスの形に戻すように振り下ろすとフェースをスクエアに戻せます。あとは、正面でボールを捉えるイメージを持ち、フォロースルーでフェース面が自分を向く形をつくりましょう。

 稲村 今の教えを守って挑戦してみますね。うーん、なかなかボールが高く上がりませんね。

 南 最も避けたいのは、ボールを上げようとする動きです。それを防ぐには、アドレスから左足体重にしておきましょう。

 稲村 どうして左足体重なんですか?

 南 ゴルフはドライバーショット以外、全てのショットが左足体重なんです。ロブショットでも例外ではなく、左足を軸にして回転することで、ヘッドの入射角も安定しますし、距離感のバラツキもなくなります。逆に右足体重だとすくい打ちになり、リーディングエッジがボールに当たるのでトップが出ます。極端な話、アドレスでは左足に8割ぐらいの体重を乗せても構いません。これならバックスイングで多少右足に体重が移動しても、ダウンスイングで左足に体重を戻せるので、左足を軸に体を回転できますからね。

 稲村 左足体重を意識して振ったら、ふわりと高く上がりました!

 南 だいぶ良くなりましたね。あとは気持ちの問題です。練習場で目いっぱいにクラブを大きく振っても飛ばないことを体が覚えたら、本番でも勇気を持ってスイングできるようになりますよ。

 (取材協力・鶴舞カントリー倶楽部、衣装協力・CLUNK)


 ◆南 秀樹(みなみ・ひでき)1974年(昭49)2月21日生まれ、香川県出身の47歳。プロゴルファーだった父の影響で中学2年からゴルフを始め、香川西高卒業後に日本プロゴルフ協会のティーチングプロ資格を取得。鈴木愛、成田美寿々らを指導した実績があり、現在は岡山絵里や木村彩子らを指導。今年、岡山を復活優勝させた。男子は塚田陽亮と契約。

 ◆稲村 亜美(いなむら・あみ)1996年(平8年)1月13日生まれ、東京都出身の25歳。小学1年から野球を始め、トヨタ自動車のCMで見せたバッティング姿が”神スイング”と話題になる。ゴルフ歴6年。ゴルフ情報番組もMCなどで活躍。1Wの平均飛距離は230ヤード。

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