パラ日本選手団の河合団長らが入村会見 児童・生徒の観戦「可能性あれば実現してほしい」

[ 2021年8月20日 13:54 ]

<東京2020パラリンピック競技大会日本代表選手団 団結式・記者会見>河合団長(左)から団旗を受け取った旗手を務める岩渕(中央右)と谷(右)。中央左は浦田(撮影・木村 揚輔)
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 東京パラリンピック(24日開幕)日本選手団の河合純一団長とマセソン美季副団長が20日、東京・晴海の選手村入村に合わせた会見を都内のホテルで開いた。18日の結団式後に入村した河合団長は大会組織委員会のアスリート委員として、当初から選手村のアクセシビリティーの面などで意見を提出。車いすユーザーが食事を取りやすいように食堂の棚を傾けたり、居室ではコンセントの位置にまでこだわったと明かし、「工夫が詰め込まれた選手村で生活を始めて感無量な部分がある」とコメントした。各国・地域の選手団からも施設や食事に好評価を得ているという。

 大会は原則無観客で、児童や生徒に観戦機会を提供する「学校連携プログラム」のみ希望する自治体や学校が利用できる。新型コロナウイルスの感染拡大が収まらない中での実施には批判の声も出ているが、河合団長は「生で本人が見るからこそ気づける魅力がある。選手にとっても大きな後押しになるし、パラリンピックの魅力を感じた子どもたちが大人になった時に、社会が大きく変わっているようなきっかけを今大会がつくれればいいと思っている」と意義を説明。マセソン副団長も「車いすを乗り換える場所とかテレビでは見られないポイントを見てもらいたい。テレビのコメント付きではなく、自分で積極的に興味を持って見てもらえる可能性が現地観戦にはあると思う」と指摘した。

 河合団長は「状況が厳しいのは分かっているが、可能性があれば何とか実現してほしい。できないと決めつけずに、どうやったらできるようになるかを考えることも大事。子どもたちや保護者の気持ちもくんで最終的に判断してほしい」と熱弁。マセソン副団長も「専用車両での移動などリスクを最小限に抑えれば可能と思う。手放しで来てくれとは言わないが、日本で国際大会を見られるチャンスはなかなかない。教育現場と保護者の皆さんの判断に委ねるとしか言えないが、この機会を最大限生かしてほしい」と訴えた。

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