【玉ノ井親方 視点】初日から3連勝の高安 重圧かかる場面での平常心が鍵

[ 2021年5月12日 05:30 ]

大相撲夏場所3日目 ( 2021年5月11日    両国国技館 )

明生(手前)を攻める高安(撮影・吉田 剛)
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 高安は分かりやすい力士だ。重圧がかかった時と、そうではない時の相撲が全く違う。明生戦は右で前まわしを取りにいき、そのままおっつけながら前に出た。明生は前日に朝乃山を倒すなど、最近メキメキ力をつけている力士だが、高安の圧力にバランスを崩し土俵に倒れた。

 高安にすれば突っ張って出ると、懐に入られる可能性があったため、まわしを狙う作戦だったのだろう。計算通りの取り口だった。この3日間の取組を見ているかぎり、いい流れで取っている印象だ。

 ただ、後半に入って重圧がかかる場面になると、途端に別人のようになるのが高安という力士。大関時代は負けられないというプレッシャーが見えたが、今は関脇。負けられないのは照ノ富士ら4大関で、高安は追う立場。そういう気持ちで取ればもっと相撲も安定するはずだ。(元大関・栃東)

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2021年5月12日のニュース