錦織 復活へ第一歩、五輪イヤー脚光浴びる コロナ隔離も部屋トレ「感覚失ってない」

[ 2021年2月2日 05:30 ]

男子テニスのATPカップに挑む錦織(左から2人目)、西岡(同3人目)ら日本チーム(大会主催者提供)
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 2日に開幕する男子の国別対抗戦ATPカップに出場する日本代表が1日、メルボルン市内の大会会場で会見に臨んだ。2週間ホテルの部屋から一歩も出られない生活を強いられた世界ランキング41位の錦織圭(31=日清食品)は、3日のロシアとの初戦で世界4位のダニル・メドベージェフ(24)と対戦。隔離期間中に“部屋トレ”を余儀なくされた厳しい状況を乗り越えて難敵に挑む。

 真夏のメルボルンで、右肩痛から復帰した錦織が五輪イヤーの初戦を迎える。9月30日の全仏オープン以来126日ぶりの公式戦。世界ランキング4位のメドベージェフとの対戦に向け「トレーニングは問題なくできていた。(ボールを打つ)感覚もあまり失っていない。まだまだ全然良くないが、1日ずつ調子は良くなっているので、あと2日で調整したい」と力を込めた。

 メルボルン入りのチャーター機の同乗者にコロナ陽性者が出たため、2週間ホテルの部屋から出られない完全隔離を強いられた。本来は1日5時間の制限下で屋外練習を許されていただけに「全豪に向けて難しくなるなと感じたし、ショックは大きかった」と大誤算だったが、隔離期間中も毎日3~4時間の練習を確保。部屋の壁に向かってボールを打ったり、トレッドミルやフィットネスバイクなどで体力維持にも励んだ。

 「太陽が1日数時間しか当たらなかったりしてメンタル的にめいることはあった」と振り返る過酷な日々を乗り越え、1月30日に屋外コートでの練習を開始。「最初はゆっくりやったが、それでも筋肉痛はめちゃくちゃ出た」と万全の状態ではないが、日本のエースとしての意地がある。メドベージェフとの対戦成績は2勝2敗の五分。右肘、右肩の故障、コロナ感染などで41位まで世界ランクを落とした錦織が、TOKYOでのメダル獲得に向けた最高のリスタートにするためにも“部屋トレ”の成果を見せる。

 ▽ATPカップ シングルス2試合、ダブルス1試合で争う国別対抗戦。12カ国が4組に分かれ各組1位が準決勝進出。D組の日本はロシア、アルゼンチンと同組。錦織、西岡良仁(25=ミキハウス)、マクラクラン勉(28=イカイ)、松井俊英(42=ASIA PARTNERSHIP FUND)の4人が出場。

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