画期的な陸上の大会だからこそできた2700人の有観客試合 陸上ナイトゲームズ・イン福井

[ 2020年8月30日 05:30 ]

 陸上のナイトゲームズ・イン福井は、昨年、福井陸協が中心になって大会を立ち上げた。インターネットで集めた寄付金(クラウドファンディング)を、運営費、選手への賞金に充てる新しい取り組みで、注目を集めた。

 寄付金640万円は、昨年の785万円より少ないが、今年は企業の協賛金を別に計上しているため、福井陸協の木原靖之専務理事は「今年の方が、個人で寄付をした人も金額も多い」と、知名度アップを実感する。寄付金額に応じて特典があり、150人がフィールド内で観戦した。

 コロナ禍での有観客試合。当日券の販売はせず、前売り券は全て完売。約2700人が来場した。拍手や手拍子で試合を盛り上げた。選手からは好評の声。男子100メートル2位の桐生は「いいなと思うし、嬉しいと思う。僕らもお客さんが入るのは初めてだけど、ファンの方も見るのが初めてだと思う。楽しいと思って、陸上を見にいこうとなってくれればうれしい」と意義を口にした。

 専門家の意見を聞き、感染対策に多くの労力と時間を割いた。世間の批判を覚悟しながらの実施に、「するべきかどうか、協会内でも相当悩んだが、やめるのは簡単だが、努力をすればなんとかなるというのを中高生に知ってもらいたかった」と、木原専務理事は思いを込めた。

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2020年8月30日のニュース