五輪パラ日本選手団公式ウエア発表“霊長類最強素材”沙保里さんパワー注入

[ 2020年2月22日 05:30 ]

公式ウエアを着用した(左から)吉田沙保里さん、中山、土屋太鳳(撮影・郡司 修) 
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 東京五輪・パラリンピックで日本選手団が表彰式や選手村で着用する公式スポーツウエアが21日、都内で発表された。開発したアシックスは環境に配慮し、不要になったウエアを全国から回収して再利用する「リボーン・プロジェクト」を実施。愛用の練習着を提供したレスリング女子五輪3連覇の吉田沙保里さん(37)も発表会に出席し、自身の汗と涙の結晶入り?ウエアをまとう選手たちにエールを送った。

 同プロジェクトは昨年1月から4カ月間行われ、陸上短距離の桐生祥秀や体操の内村航平らトップアスリートも練習着などを提供。ウエアから抽出された約4トンのポリエステル繊維が表彰式用のジャケットやパンツ、シューズの一部として生まれ変わった。吉田さんは16年リオ五輪前から大会本番まで着ていた黒い練習着を提供し、「こうして生まれ変わったのはうれしい」と笑顔。ウエアの一部になっているかも、と振られると「エネルギーをちゃんと注入しました」と笑い、「最高のパフォーマンスを出せるよう頑張ってほしい。霊長類最強女子のパワーがそれぞれに吹き込まれていると思う」と活躍に期待を込めた。

 レジェンドからのエールに、選手たちの表情も引き締まった。マラソンの服部勇馬(トヨタ自動車)は「このウエアには(以前使用していた人の)ストーリーがある。関わった全ての人の思いを背負って五輪の舞台に立ちたい」と決意表明。スポーツクライミングの楢崎智亜(TEAM au)も「直接激励を受けて、さらに緊張感は高まった。目標は金メダル」と誓った。

 《メインカラーは「日の出の強さ」》ウエアのメインカラーは日の出の力強さを表現した「サンライズレッド」。アーティスティックスイミングの乾友紀子は「遠くからでも見つけてもらえそう」と歓迎した。暑さ対策としてジャケットにメッシュ素材を使用するなどリオ五輪時より5倍以上の通気性を確保し、服部は「凄く緊張して汗をかいたけど、すぐに乾いた」と太鼓判を押した。トランポリンの森はジャケットを左右に引っ張るだけで外れるファスナーを披露。「一気に下げることができるのは凄い」と感心していた。

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