リーチ主将 南アにもその次も「全試合勝つ!」日本の成長手応え「怖いくらい強くなっている」

[ 2019年10月15日 05:30 ]

ラグビーW杯2019 準々決勝   日本―南アフリカ ( 2019年10月20日    味スタ )

歴史的な一戦から一夜明け、会見するリーチ主将(撮影・篠原岳夫)
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 日本代表のリーチ・マイケル主将(31=東芝)は14日、横浜市内でスコットランド戦の一夜明け会見を行い、20日の準々決勝・南アフリカ戦(味スタ)に向けて意気込みを語った。4年前は1次リーグ初戦に対戦し大金星を挙げるも、9月6日のW杯前哨戦では大敗。日本が初めて体験する負けたら終わりのノックアウトステージを戦い抜くため、元ニュージーランド代表選手らにさまざまな助言を得る意向を示した。

 8年分の目標を達成した喜びに浸っている暇はない。激戦から一夜、大きな会見場のひな壇に上がったリーチは「南ア戦で一番大事にしないといけないのは準備。ゼロからスタート。もう一回、つくり上げることが大事」と表情を引き締めた。

 華麗な連係や個人技で計4トライを奪い、終盤は魂のこもったディフェンスでリードを守り切ったスコットランド戦。ティア2として史上初めて1次リーグ4戦全勝、グループ1位で突破したチームについては「怖いくらい強くなっている」と手応えを語ったが、次の相手は100%本気の南アフリカ。4年前のような隙を完全排除してくる相手にどう立ち向かうか。主将としてリーチは、助け舟を求める考えを示した。

 「僕のラグビーの歴史の中で、一緒に戦ったオールブラックスがたくさんいる。どうやって過ごしたか、何を大事にしてきたか、ひと言もらいたい」

 昨年まで東芝で主将を務めたリチャード・カフイ、過去に在籍したスティーブン・ドナルド、コーリー・ジェーンの3人は、いずれもニュージーランド開催だった11年W杯で母国を24年ぶりの優勝に導いたメンバー。数々の修羅場をくぐり抜けてきたリーチでも体感したことのない重圧の下、ビッグマッチをどう勝ち抜くか。日本のチームメートのためにも、金言をもらって心構えの準備を施す。

 昨年9月には人づてを頼り、自国開催のW杯を主将として経験した02年のサッカー日韓W杯時の主将、森岡隆三氏と対談。16強入りの喜びを引きずり、決勝トーナメント1回戦で敗れた同氏の蹉跌(さてつ)を聞き「それが大事かな、と」。アイルランド戦後「30分くらい喜んで次の試合に準備したい」と言った原点もここにある。

 前夜対戦したスコットランドのグレゴー・タウンゼンド監督は、「南アフリカ戦は接戦になるだろう」と予想した。この日、ツイッターを更新したSH流も、ゲーム主将を務めた対面のレイドローから「君たちなら南アフリカに勝てる。頑張って」とエールを送られたことを明かした。

 スコットランド戦前から、チーム内のミーティングで「今週も来週も勝って、ベスト4にいこう」と言い続けていたというリーチは「次勝って、その次も勝って、全試合勝ちに行くのが大事。さらに歴史をつくっていきたい」と宣言。頂点までをも見据え、2度目の「ビート・ザ・ボクス(南アフリカ討ち)」が始まった。 

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