伊調「悔しいけど悔いはない」 川井梨に惜敗、V5目指す東京五輪厳しく…

[ 2019年7月6日 15:19 ]

<レスリング世界選手権代表・プレーオフ(女子57キロ級)>試合を終え、目を潤ませながら報道陣に対応する伊調(撮影・吉田 剛)
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 レスリングの世界選手権(9月14日開幕、カザフスタン)の代表決定プレーオフは6日、埼玉・和光市総合体育館で行われ、女子57キロ級で、五輪4連覇中の伊調馨(35=ALSOK)は、16年リオ五輪63キロ級女王・川井梨紗子(24=ジャパンビバレッジ)に惜敗。東京五輪につながる世界選手権切符を逃した。

 6月の全日本選抜決勝に続いて川井梨に敗れ、15年以来の代表入りを逃した伊調は「悔しいけどやるべきことをやって準備してきたので悔いはない」とコメント。ポイント1―1で迎えた第2ピリオド、残り1分から伊調が果敢にタックルを仕掛けるも川井梨が返してバックを取られ逆転を許した。残り2秒からタックルで同点に追いついたが、ビックポイントを獲得していた川井梨に軍配が上がった。

 パワハラ問題を乗り越え、前人未到の五輪5連覇を目指して復帰。しかし、川井梨が世界選手権でメダルを獲得すれば東京五輪代表に内定するため、伊調のこの階級での五輪出場は難しくなった。「自分が復帰を決めて、ブランクを埋めるためには難しさもやりがいもあった。経験から考えると充実していた。仲間や家族が背中を押してくれて、その人たちに自分が世界選手権で戦う姿を見て喜んで欲しいと思っていた。その姿が見せられなくなった悔しさはある」と周囲への感謝を口にした。

 ▽レスリング東京五輪への道 昨年12月の全日本選手権と6月の全日本選抜で優勝者が異なる場合はプレーオフを行い、世界選手権代表を決める。世界選手権の五輪実施階級でメダルを獲得した選手は東京五輪代表に内定。4~6位で出場枠を獲得した選手は今年12月の全日本選手権で優勝すれば代表入りが決まる。出場枠獲得選手が敗れた場合はプレーオフに進む。

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