朝乃山 地元富山で合宿参加、のべ5000人歓迎に感謝

[ 2019年6月13日 05:00 ]

富山商相撲部コーチの中村さん(右)を寄り切った朝乃山
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 のべ5000人から熱烈歓迎を受け、故郷に錦を飾った。大相撲夏場所で初優勝した朝乃山(25=高砂部屋)は12日、富山県で所属部屋の合宿に参加。同県出身としては1916年(大正5)夏場所の横綱・太刀山以来103年ぶりの快挙を達成したヒーローを一目見ようと同県射水市の朝稽古会場、トークショーが開催された富山市内の商業施設は黒山の人だかりとなった。

 午前8時半、土俵下でストレッチを始めた朝乃山が思わず苦笑いした。「“動けねえ”と思いました」。注目を一身に集め、準備運動だけでも拍手や歓声を呼び、場内はざわつく。スマホをかざしての撮影も続き、「前の人は座ってくれ!見えない!」との怒声がしばしば響いた。

 射水市の朝稽古会場は00年とやま国体で使用され、収容規模2000人。立ち見が出るなど老若男女のべ3000人が押し寄せた。午前4時には約30人が行列を作ったという。テレビカメラ9台を含む報道陣約60人が集結。横綱、大関をはじめ幕内力士が勢ぞろいする巡業でも、これに及ばないケースは散見される。高砂部屋唯一の関取の集客力は抜群だ。フィーバー過熱に本人は戸惑いながら、「ああいう歓声の中で相撲を取れて、ありがたい」と感謝した。

 熱狂は午後も続く。富山市内の商業施設で午後5時から出演したトークショーの聴衆はのべ2000人。イス200席では収容不可能で、吹き抜け構造の4階部分まで聴衆が鈴なりだ。質問コーナーで空手少年から強くなる秘けつを問われ、「人一倍練習する。ご飯をいっぱい食べる」と“模範解答”で終わるかと思いきや、「わがままを言わない、ママの言うことを聞く」と追加して主な聴衆である主婦のハートをつかんだ。さえたトークも熱狂的な人気の理由かもしれない。

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2019年6月13日のニュース