大学生プロ・小木曽 初づくし65で首位発進 “下克上V”で賞金シード獲得を

[ 2018年10月25日 21:49 ]

男子ゴルフ マイナビABCチャンピオンシップ第1日 ( 2018年10月25日    兵庫県加東市 ABCゴルフ倶楽部=7217ヤード、パー72 )

<マイナビABC・第1日>6番でティーショットを放つ小木曽喬は7アンダーで単独首位発進(撮影・井垣 忠夫)
Photo By スポニチ

 現役大学生プロ・小木曽喬(21=福井工業大4年)がツアーでの自己ベストを2打更新する65の好スコアをマークし、7アンダーで自身初体験の首位に立った。プロ12年目の木下裕太(32)が首位に1打差の6アンダー、2位。2週連続優勝を目指す今平周吾(26=レオパレスリゾートグアム)は首位に4打差の3アンダー、7位と好位置で初日を終えた。石川遼(27=CASIO)は首位に6打差の1アンダー、28位と出遅れた。

 日照時間が短くなるに従って狭き門となる出場枠。賞金シード当落線上を行き来する選手にとっては一戦一戦が背水となる“秋の陣”でマンデー予選会からはい上がってきた賞金ランク78位の小木曽が願ってもない快スタートを切った。

 「出だしの連続バーディーで楽になりました」インコースからのスタート。10番で5メートル、11番で7メートルのパットを沈め、一気に波に乗った。65のスコアがツアーでの自己ベストならこの日奪った8個のバーディーはこれまたこれまでの記録を2個上回る自己最多。そもそもABC選手権には初出場。未体験の大舞台で初物づくしの首位発進だ。笑みがこぼれない訳がない。

 5月の関西オープンで自己最高の8位に食い込んだが、その直後の4試合は全て予選落ち。小木曽の名前がツアー最前線で再び語られることはなかったが、アマチュア時代は14年の日本アマを17歳115日という大会史上2番目の若さで制し、世界アマの日本代表にも選出された。「スタンスがオープンになってる」という母校・福井工大福井高の先輩、川村昌弘のひと言でガラリ一変する素地は持っていた。

 福井工大スポーツ健康学部4年。ゴルフ最終戦のツアー生活の中では卒業の2文字は中々見えてこないが「ツアーに出ている以上、シードを取らないと意味がない」と今はプロゴルファーのプロゴルファーたる所以でもある賞金シード獲得へ全精力を傾けている。

 単独4位以上なら初の賞金シード獲得が確定する。そして、その先には別の景色も。「優勝争いしたい。今までしたことがないですから。きっとそこで感じることもあると思います」マンデー予選会を突破してツアー優勝を勝ち取った選手は佐藤昌一(79年フジサンケイクラシック)、ブライアン・ジョーンズ(85年三菱ギャラン)、井上信(04年ABCチャンピオンシップ)、小山内護(10年長嶋茂雄INVITATIONALセガサミーカップ)の4人。史上5人目の下克上Vへ絶好のチャンスがめぐってきた。

続きを表示

2018年10月25日のニュース