横審 稀勢の里へ「激励」決議はせず 秋場所“ノルマなし”も「それなりの土俵を」

[ 2018年7月23日 19:44 ]

横綱審議委員会に臨む北村正任委員長(左から4人目)、八角理事長(右から2人目)ら出席者(撮影・尾崎 有希)
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 大相撲の場所後恒例の横綱審議委員会(横審)の会合が23日、東京・両国国技館で行われ、北村正任委員長(毎日新聞社名誉顧問)がそろって休場した3横綱に対して苦言を呈した。

 「それぞれケガだから、やむを得ないと言えばやむを得ないが、どうしてケガをしたというのを含めて、体調管理していくことについて、本当に横綱に責任はないのか。結果として休んだことに対して、相撲界を背負ってる立場の人間として、反省してほしい。責任をそれなりに感じてほしい」と厳しい言葉を口にした。

 横綱のワースト記録を更新する8場所連続休場となった稀勢の里(32=田子ノ浦部屋)については、秋場所(9月9日初日、両国国技館)での復活を期待することになった。貴乃花が7場所連続休場となった際、横審は「出場勧告」をしているが、稀勢の里に対しては「激励」などの決議は実施されなかった。

 北村委員長は「体が十分ではないという判断で休場ということになったが、同時に次の場所は全力でという覚悟の言葉が伝わってきている。次の場所は大いに奮起してほしい。体を治して頑張ってほしいと思っている」と話した。

 「激励」について決議したらどかという議論もあったというが「この問題は横綱がどう判断するかが大事。外からいろいろ条件をつけて、こうこうこうなら引退だとか、そういうことではない。今の段階では」と説明した。仮に秋場所を休場した場合については「“出てほしい”“出るだろう”とみんな思っている。出ない時はどうするという意見はする必要はないという感じ」と説明した。

 秋場所の成績について“ノルマ”も課されなかった。「具体的にどういう成績なら十分という話は出なかった。出る以上はそれなりの土俵を務めてほしい。何勝何敗ならいいという話はない」と北村委員長。“それなりの土俵”とはどういうものか不明だが、千秋楽まで土俵を務めることが最低条件となる。

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