成田 PO制し藍さん冠大会初代女王!祝福ハグに「役得です」

[ 2018年6月11日 05:30 ]

女子ゴルフツアー 宮里藍サントリー・レディース最終日 ( 2018年6月10日    兵庫県 六甲国際GC=6525ヤード、パー72 )

雨中のプレーオフを制し、大会アンバサダーの宮里さん(左)とともに笑顔の成田(撮影・井垣 忠夫)
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 成田が“藍大会”を制した。4打差10位から出た成田美寿々(25=オンワードホールディングス)がボギーなしの6バーディー、66をマーク。通算16アンダーで並んだ有村智恵(30=日本HP)とのプレーオフを4ホール目で振り切り、大会2勝目を挙げた。昨年7月の大東建託いい部屋ネット・レディース以来となる通算9勝目を、憧れの宮里藍さん(32)の冠名がついた初めての大会でつかんだ。

 夢は現実になった。76ホールの長丁場を制した成田が主役の表彰式。宮里さんから「おめでとう、美寿々ちゃん」と祝福された。そして優しく抱きしめられた。

 「大好きな人の名前が冠についたから優勝争いして盛り上げたかった。そしたら“おめでとう”と言ってもらって、ハグもしてもらった。役得ですね」

 首位と4打差も、ひそかに狙っていた。1番のティーグラウンド。全選手を送り出す宮里にハイタッチをお願いした。「力をもらいました」と早速、バーディー発進。偶然対面して目が合ったという13番以降は6ホールで4バーディー。66を出し、プレーオフに持ち込むと、18番パー4での4ホール目。ピンまで120ヤードをPWで2メートル弱につけ、バーディーを奪い、有村を振り切った。

 昨年、宮里さんの日本ツアー最後の試合となった今大会。最終日に一緒に回る幸運をつかみ取り、ホールアウトした瞬間、ボールにサインを書いてもらった。だから、“初代チャンピオン”の座は譲れなかった。

 米ツアーで自分より体格のいい外国勢が大会中も汗を流し、高い弾道の球を打つ姿に感化され、シーズン中もトレーニングに励んでいる。「そんなに筋肉付けてどうするの?」との批判も耳に入ったが、貫いた。結果、アイアンショットの飛距離は5ヤード伸び、息切れもしなかった。

 「年間5勝が目標。まだ6月だから、遅くない。あと4勝ですね」。貪欲な25歳は表彰式後のパーティーで、再び宮里さんと歓談。そして乾杯した後、おいしそうにプレミアムモルツを飲んだ。

 【成田と藍さん】

 ☆15年4月 「藍さんは私にとって神様。一緒に回りたいです」(ワールド・レディース・サロンパス杯の記者発表会で参戦が決まった宮里と同組を熱望して)

 ☆17年6月 「やっぱりスーパースター。人生最大の幸せの日。藍さんを私たちの世代が引き継ぎたい」(宮里の国内最終戦となったサントリー・レディースで最終日の同伴競技者となって)

 ☆17年7月 「“おめでとう。これからの活躍を楽しみにしているね”とメッセージが届いた。早くまた勝たなきゃという感じ」(大東建託いい部屋ネット・レディースで2年ぶり8勝目を挙げて宮里からメッセージが届いて)

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2018年6月11日のニュース