今も「シンクロの井村です」新名称「アーティスティックスイミング」に戸惑い

[ 2018年4月26日 17:19 ]

アーティスティックスイミング日本選手権の開幕を翌日に控え、報道陣に対応する日本代表井村雅代ヘッドコーチ
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 新名称定着は道半ば?日本国内では今月からシンクロナイズドスイミングからアーティスティックスイミング(AS)に名称変更された、同競技の日本選手権を兼ねるジャパン・オープン(東京辰巳国際水泳場)の公式会見が26日、同所で行われ、日本代表を率いる井村雅代ヘッドコーチらが出席した。

 冒頭で名称変更の感想を求められた井村氏は「選手は別に、と言っていたが、私は長い間『シンクロの井村です』と言ってきた1人なので寂しい」と偽らざる思いを吐露した。名称の定着には「シンクロ」のように、14文字もの長い名称が簡略化されることも鍵と言えるが、日本国内では略称も定まっていないのが現状。井村氏も「『アーティスの井村です』と言っているが、ぴったりこない。今も『シンクロの井村です』と言わせてもらっている」と告白した。

 日本代表は昨年の世界選手権後、メンバーを大きく刷新。大型化を図り、主力の乾友紀子(井村ク)ら16年リオデジャネイロ五輪の経験者に加え、5人が新しいメンバーとなった。昨年8月にチームとして始動し、同10月から強化を本格化。井村氏は「大きい子は基礎が抜けている」と苦笑いしつつも、「下手ばかり集まったが、下手な子を上手にするのが仕事」と独特の言い回しで腕をぶす。厳しい結果も予想されるが「日本で初めてASが世の中に広められる。『シンクロ』は強かったイメージがあるので、ASになっても強いな、という印象を付けるには第1戦目が大事」と選手に奮起を促した。

 名称は国際水泳連盟(FINA)が国際オリンピック委員会(IOC)からソロや混合種目では「シンクロナイズド=同調した」という表現が相応しくないとの指摘を受け、昨夏の総会で「アーティスティック=芸術的な」への改称を決めた。FINAの決定を受け、日本水泳連盟では4月1日からの名称変更を決めていた。

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2018年4月26日のニュース