錦織、ご当地ガスケ戦は完全敵地も…ブーイング「無視」作戦

[ 2016年5月29日 05:53 ]

ガスケ戦に向けて練習する錦織圭

全仏オープンテニス第8日

(5月29日 パリ・ローランギャロス)
 男子シングルスで世界ランキング6位の錦織圭(26=日清食品)は、4回戦で世界12位のリシャール・ガスケ(29=フランス)と対戦する。熱狂的な応援で知られる全仏オープンで、地元フランス勢相手に8強入りを懸けた戦い。完全アウェーが予想されるだけに、錦織は“ブーイング・シカト作戦”で臨むと宣言した。

 フルセットにもつれたベルダスコ(スペイン)との3回戦の疲れも見せず、錦織は約1時間の練習をこなした。「疲労度は翌日になってみないと分からない」と話していたが、チャン・コーチとボティーニ・コーチ相手に打ち込む姿に肉体面の不安は感じられなかった。

 次戦は完全アウェーが予想される。3回戦でも、アップセットを期待する心理ゆえか観客は圧倒的に相手側に声援を送った。錦織は「お客さんはお客さんで盛り上がるタイミングがある。あまり気にはならなかった」と言ったが、「ここのお客さんが一番ヒートアップする。たまにクレージーになる」とその過熱ぶりは身に染みている。

 同大会ではこれまでに3度フランス勢と対戦し、そのたびにブーイングを浴びてきた。昨年の準々決勝のツォンガ(フランス)戦でも、劣勢になってラケットを投げ捨てると満員の場内から一斉にブーイングを浴びせられた。「ブーイングが一番出やすい国。まあ基本的には無視ですね」と涼しい顔で受け流すのが何よりの対策だという。「試合中は基本的には自分のチームの声しか聞こえない」。雑音には耳をふさぎ、目の前の相手に集中する。

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2016年5月29日のニュース