琴奨菊、綱獲り駆け上がる!自転車トレでスタミナ、耐久性UP

[ 2016年2月5日 05:30 ]

自転車に乗り石井貴子(右)とともにバンクを走る琴奨菊

 大相撲初場所で日本出身力士10年ぶりの優勝を飾った大関・琴奨菊(32=佐渡ケ嶽部屋)が4日、綱取りの懸かる春場所(3月13日初日、エディオンアリーナ大阪)へ向けた稽古を再開した。千葉県松戸市の佐渡ケ嶽部屋で四股など基礎トレーニングをした後、千葉市の千葉競輪場で自転車トレーニングを実施。綱取りへ向けて、課題の持久力強化に取り組んだ。

 琴奨菊が師事する塩田宗広トレーナー(38)が競輪選手も指導している縁で実現した2度目の異種トレーニング。初場所前の前回はママチャリで500メートルのトラックを1周しただけだった。今回は体重超過でレース用の自転車こそ使用できないものの、タイヤの太いマウンテンバイクでトラック6周と本格化。ラスト1周では先行していた嘉風をまくり、バンクを駆け上がる脚力も披露した。

 エアロバイクで1000メートルを全力で追い込むトレーニングにも挑戦した。瞬発力が求められる相撲では一見必要なさそうなトレーニングに思えるものの、琴奨菊はその狙いを「15日間戦えるスタミナ、耐久性をつけるため」と説明した。ようやくつかんだ綱取りのチャンス。ヤマ場となる後半戦へ向けて「ここ一番で集中力が持つようにしたい」と狙いを明かす。今場所前は徹底して持久力強化に取り組む意向だ。

 98年名古屋場所の若乃花以来の日本人横綱誕生の期待を集める春場所。2場所連続優勝へ向けて「(他の力士から)ノーマークだったのがマークされると思う。後悔はしたくない。先代親方もこの年で横綱になった。自分も気持ちを高めたい」と意欲は十分。32歳で横綱になった先代親方の元横綱・琴桜(故人)の相撲人生同様、琴奨菊も驚異の「鬼脚」でまくりをかける。

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