照ノ富士“目玉”白鵬戦動かした!大関撃破、1差死守で取組変更

[ 2015年3月18日 05:30 ]

全勝の白鵬(右)を1敗追走する照ノ富士

大相撲春場所10日目

(3月17日 大阪・ボディメーカーコロシアム)
 新関脇の照ノ富士が琴奨菊を押し出し、4場所連続で大関を撃破した。1敗を守り、全勝で優勝争いトップの白鵬を追う展開。このまま快進撃が続けば、白鵬との直接対決が14日目まで延びる可能性もある。

 大関撃破に満員の場内が沸く。返り血で肩や首筋を赤く染めた照ノ富士は眉間にしわを寄せ、気合満点の表情。「気合が入った。負けられないと思った」。先に出番を迎えた兄弟子・安美錦が右膝を痛めて付け人らに両脇を抱えられて花道を引き揚げた。アクシデントに気をもみつつ、必死で自分の取組に集中した。

 琴奨菊とはケンカ四つだが、あえて相手有利な左四つを狙った。「(琴奨菊は)右を差させないようにしてくる。でも左は空いている。左が入った瞬間にじっくりいこうと思った」。四つに組んで出足を止める作戦が的中。再三のがぶり寄りをしのぎ、左へ回り込みながら体勢を立て直す。「考えた通りでした」。最後は根負けした大関の引きに乗じ、押し出した。

 小結を飛び越え、新三役の新関脇として臨んだ場所でブレークした。8日目の稀勢の里戦で連勝は止まったが、琴奨菊を破り、昨年秋場所から4場所連続で大関撃破だ。「(番付上位を)倒したいから緊張することはない。相手が強ければ強いほど燃える」と訴える。

 当初は11日目に白鵬との顔合わせが予想されたが、審判部が注目の一番を後に回した。進撃が続けば白鵬との対決は14日目まで延びる可能性も。「いつでもいいです」と漏らした照ノ富士に、北の湖理事長(元横綱)は「優勝の行方を面白くするということ。今場所の目玉になる」と期待した。関脇以下の力士が大関戦を終えた白鵬と対戦すれば、昨年秋場所で新入幕ながら優勝を争ってフィーバーを起こした逸ノ城以来。モンゴルから一緒に来日したライバルに負けない活躍が、これから本番を迎える。

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