親方の誕生日に大関昇進 豪栄道「叱咤激励が力に、いい縁感じる」

[ 2014年7月30日 12:15 ]

大関昇進の伝達式を終え、笑顔で記者会見する豪栄道=30日午前、愛知県扶桑町の境川部屋宿舎
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 埼玉栄高時代から逸材と騒がれた大相撲の豪栄道関(28)が30日、大関の座に就いた。愛知県扶桑町の境川部屋宿舎で開かれた昇進伝達式では境川親方(元小結両国)とともに使者を迎えた。同日は、くしくも親方の52歳の誕生日。厳しくも心優しい師匠に最高の恩返しを果たした。

 豪栄道関は「師匠やおかみさんの叱咤激励が力になった。めでたい日に、すごくいい縁を感じる」と感謝し、師匠は「本当に偶然だけど、最高の誕生日のお祝いをいただいた」と照れ笑いした。

 豪栄道関が初めて境川親方と出会ったのは高校3年の秋。埼玉栄高の山田道紀監督が親方の日本大時代の後輩という縁で、東京都内の部屋に出稽古に訪れた。「怖そうだなと思った。厳しいけど、それにもまして思いやりがある」と心酔。数日後、入門の意思を伝えた。

 親方は他の力士と同様、熱血指導で育てた。「親の気持ちとしては(厳格さは)かわいそうというのが本音だが、男である以上、それは言えない。豪栄道には、けがを克服できる精神力があった」と褒める。

 これからは角界の看板力士として歩む。新大関は「大関という日々を精いっぱいやっていかないと駄目。気が引き締まる」と話し、親方も「プレッシャーの方が大きい。より一層、覚悟を持たないといけない」と口元を結んだ。

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