日馬富士 稀勢を血祭り 横綱昇進後初の出稽古

[ 2012年11月6日 06:00 ]

 大相撲九州場所(11日初日、福岡国際センター)で3場所連続優勝を目指す新横綱・日馬富士(28=伊勢ケ浜部屋)が5日、福岡市東区の鳴戸部屋で昇進後初の出稽古を行った。大関・鶴竜も同部屋に出稽古に来たため、稀勢の里を含めた1横綱2大関がそろい踏み。新横綱は大関2人に16勝5敗と大きく勝ち越して貫禄を見せつけた。

 特に稀勢の里には気迫を前面に出し、10勝2敗と圧倒。「力を抜くな!」とにらみつけたり、荒々しくダメ押しを行う場面も。最後の一番では張り手を見舞って鼻から流血させ「いい稽古ができた」と満足げな表情で帰路に就いた。

 見学に訪れた解説者の北の富士勝昭氏(元横綱)も「大関と差がついたな。優勝争いすると思う」と太鼓判を押し、審判部などから批判されるダメ押しについても「気心知れてるから励ましの意味もあったと思う。本場所でやってはダメだけど」と容認した。

 前日の稽古後には病院に出向き、右腕にできた膿(うみ)を1センチほど取り除いた。「年なのでちょっと疲れるとすぐ(できものが)できるんだよ」と体力面の不安をのぞかせたが「あした(6日)も鳴戸部屋に来るよ」と気力は衰えていなかった。

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2012年11月6日のニュース