“風使い”遼、好発進16位!国内ツアーが開幕

[ 2012年4月13日 06:00 ]

6番、桜を背にティーショットを放つ石川

男子ゴルフツアー 東建ホームメイト・カップ第1日

(4月12日 三重県桑名市 東建多度カントリークラブ名古屋=7081ヤード、パー71)
 国内ツアーが開幕し、石川遼(20=パナソニック)は4バーディー、2ボギーの69で首位と5打差の16位で発進した。マスターズは予選落ちの悔しさを味わったが、米国から持ち帰った最新練習機具の効果もあってショットが好調。強めの風に対して柔軟な攻めでスコアをまとめた。ツアー屈指の飛ばし屋・額賀辰徳(28=フリー)が7アンダーの64をマークして単独首位に立った。
【第1R成績】

 国内開幕戦の初日。マスターズ帰りの石川は、はやる気持ちを抑えながら慎重な攻めに徹した。5ホールで1Wを握らず、3ホール中2つのパー5でも冷静に第2打を刻んだ。

 首位とは5差の16位発進。石川は「初日、2日目はフェアウエー、グリーンをチェックする余裕が欲しい。決勝ラウンドに向けてのプレーをしたかった」と振り返った。

 攻めにメリハリを利かせながらも、要所で風への対応が光った。8番の第2打は残り178ヤード。右からの逆風に対し、5Iで大きくスライスをかけた。以前なら「風に乗せてドロー」だが、「左足下がりもあってイメージが出なかった」と、大きめのクラブで風にぶつけた。3メートルに付けてバーディー。一方、17番パー5は左からの追い風に乗せて残り189ヤードの第2打を7Iでグリーン脇に運び、楽々バーディーを奪った。

 上位に名を連ねたのは風がやんだ午後スタート組ばかり。平均スコアは午前スタート組が72・60で、午後組は70・89。午前に出た石川の69は上々のスコアだ。

 柔軟なショットを支えたのは、米国から持ち帰った最新機具。縦横のスピン量、打ち出し角度などが分かる「ゲームチェンジャー」をマスターズから使用している。マキロイらも愛用する50万円相当の代物を国内ツアーで使うのは石川が初めて。加藤キャディーは「自分のイメージと実際の出球との誤差が確認できる」とショットの状態を把握する材料になっている。

 前日11日に使用するシャフト、グラファイトデザイン社の山田恵会長が64歳で亡くなったため、喪章を着けてプレーした。心を引き締め、2日目も「きょうに近い攻めをしたい」と慎重な姿勢を崩さない。じっくりとためた力は決勝ラウンドでのチャージにつながるはずだ。

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