真央SP3位 3回転半失敗も「フリーの方が自信ある」

[ 2011年11月12日 06:00 ]

SPで軽やかなステップを見せる浅田

フィギュアスケート GPシリーズ第4戦・NHK杯第1日

(11月11日 札幌・真駒内セキスイハイムアイスアリーナ)
 女子ショートプログラム(SP)などで開幕し、今季初戦の浅田真央(21=中京大)は、58・42点で3位発進。トリプルアクセル(3回転半)は失敗したものの、その後はミスなく滑りきった。66・55点で首位に立った鈴木明子(26=邦和スポーツランド)とは8・13点差だが、12日のフリーで逆転を狙う。

 大技に失敗しても、浅田が納得の笑みを浮かべていた。冒頭のトリプルアクセルは1回転半に。演技前、佐藤コーチからダブルアクセルに難度を落とすようアドバイスされたが、自分で決断して挑んだ。致命的なミスの後は「他の部分で取りこぼさないようにする」というテーマを完遂。「凄く緊張したけど、シーズン前にやってきたことは出せた」と今季初演技を振り返った。

 アラビアン・ナイトのプリンセスを演じきった。タチアナ・タラソワ氏が手がけた今季SPは「シェヘラザード」。浅田が振り付けのために6月にロシアを訪れた際、衣装についてもスタッフと打ち合わせ、初めてパンツスタイルを選択。「この衣装で滑れて幸せ」。スワロフスキー社製のクリスタルを豪華にちりばめた紫の勝負服が、氷上を彩った。

 昨季はシニア参戦後、初めて1度も優勝できず、世界選手権でも自己ワーストの6位に沈んだ。逆襲を期す今季に向け、オフはジャンプだけではなく、スケーティング、スピンなど総合的にトレーニング。自動車運転免許も取得し、自ら愛車のハンドルを握ってショッピングにも出かける。一人のスケーターとして、一人の大人として、成長のステップを踏んで今季初戦に臨んでいた。

 12日のフリーでも、トリプルアクセルに挑戦する。「愛の夢」は昨季も使用。目新しさはないが、滑り慣れているメリットがある。

 「(トリプルアクセルは)フリーの方が自信がある」。近年、ベストパフォーマンスからは程遠いシーズン序盤。シーズン初戦で優勝すれば、06年10月のスケートアメリカ以来、5季ぶりとなる。スロースターターを返上して、強い浅田が帰ってくる。

 ▽フィギュアスケートGPシリーズ スケートアメリカ、スケートカナダ、中国杯、NHK杯、フランス杯、ロシア杯の6戦を行い、各大会で1位15点、2位13点、3位11点…と順位に応じたポイントが与えられる。2戦合計ポイントで、GPファイナル出場6選手を決定。今年のファイナルは12月8日にカナダ・ケベックで開幕する。

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2011年11月12日のニュース