勇太、一時首位と1差も…通算5オーバーに後退

[ 2011年7月17日 06:00 ]

<全英オープン第3日>7番、険しい表情でグリーンに向かう池田

第140回全英オープン第3日

(7月16日 英サンドイッチ ロイヤル・セントジョージズGC=7211ヤード、パー70)
 6人出場した日本人選手で唯一予選を突破した池田勇太(25=日清食品)は苦しい戦いを強いられた。雨と風にさらされての我慢合戦。イーブンパーの19位から1バーディー、6ボギーの75で回り、通算5オーバーまで後退した。2日目に107位から予選通過を目指した石川遼(19=パナソニック)は、2バーディー、8ボギー、2ダブルボギーの80と崩れて、通算14オーバーの147位で予選落ちした。

 決勝ラウンドは前日までを上回る強い海風と、体の芯まで冷やすような雨が吹きつけた。ただでさえ難しいコースレイアウトに厳しい天候が重なり、各選手ともスコアを伸ばせずに苦戦。レインウエアを着込んだ池田も徐々に崩れていった。

 「チャンスについてもパットがショートしてばかりでストレスのたまるゴルフだった。あしたこそ思い切ってやりたい」

 苦しい戦いを見据えたかのように、朝はどんぶり飯3杯をかき込んで出陣した。無難にパーで滑り出したが3、4番で連続ボギー。8番パー4でもウッドでの2打目がラフに食われて再びボギーを叩いた。「気持ちが切れそうだ」と漏らし、全英のタフさを嫌というほど味わった。

 予選ラウンドは他の日本勢がことごとく沈む中、首位と4打差の19位でフィニッシュした。一時は首位に1打差まで迫り、終盤の3連続ボギーにも「15番に入るまでは、トリプルを打ったのを忘れるくらいの良いゴルフだった」と明るい表情を見せていた。全英3度目の挑戦で初めて予選突破を果たし、胸を張ってコースを引き揚げた。

 今大会はフェアウエーにうねりがあるため、好ショットでもラフやバンカーに落ちるケースがある。大会前には関係者から手渡された前回大会のDVDを「見てもしようがない」と突き返したように、コースをそのまま受け入れて予選ラウンドはしのぎきった。しかし、決勝ラウンドではリンクスがさらなる牙をむいた。後半は雨も風も少しずつ収まっていったが、挽回できずに「雨がやんでからバーディーを取りたかった」と不本意な1日を振り返った。

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2011年7月17日のニュース