真央V5逃すも笑顔の2位!世界切符つかんだ

[ 2010年12月27日 06:00 ]

<フィギュア全日本>華麗な演技を披露、完全復活を印象づけた浅田

 フィギュアスケートの全日本選手権最終日は26日、長野市ビッグハットで、来年3月の東京・世界選手権の代表選考会を兼ねて女子フリーなどが行われ、SP首位の浅田真央(20=中京大)が2位の127・47点。合計193・69点としたが、フリーで137・58点、合計202・34点と伸ばした安藤美姫(23=トヨタ自動車)に逆転され、5連覇には届かなかった。それでも、シーズン序盤の大不振から脱出し、安藤、村上佳菜子(16=中京大中京高)とともに世界選手権代表入りを決めた。自国開催の大舞台で、浅田が日本人初の連覇を狙う。

 みんなが待ちきれなかった。演技が終わる前から観客が次々と立ち上がり、フライング気味にスタンディングオベーション。フィニッシュで天を仰いだ浅田から、笑みがこぼれた。全日本5連覇こそ安藤に阻まれたが、今季序盤の大不振に別れを告げる2位で世界選手権代表入り。「“やったぁ”というよりはホッとした。積み上げたものが、ようやく出せた。大きな山を1つ乗り越えられたと思う」と4分間を振り返った。
 冒頭のトリプルアクセルは回転不足だったが、「最初のジャンプが全ての流れを決める。跳べて次につながった」と着氷したことで勢いが加速。後半に予定していた2度目の大技は、佐藤信夫コーチ(68)と相談しダブルアクセルに難度を落とした。サルコーが2回転になった以外は、ほぼノーミス。ジャンプ改革に取り組んだ今季はNHK杯8位、フランス杯5位と苦闘が続いたが「シーズンに入ってこれくらいで自分は完成する」と年末の復活劇を信じていた。
 バンクーバー五輪で銀メダル、3月の世界選手権では金メダルを獲得。だが、新シーズンの10月以降は大不振に苦しんだ。栄光と挫折が交錯した10年の締めくくりが、11年に光を照らした。「まだ自分は強くなっていく。世界選手権では全日本よりももっといい演技ができるように頑張る」。世界連覇を達成すれば日本人初。輝きを取り戻した浅田が、再び栄光への道を歩み始めた

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2010年12月27日のニュース